　カメ🐢は爬虫類で肺呼吸なのだろうけど、ずっと水中に潜っていられるし、何か月も冬眠できる。

　どの程度の酸素があれば命を維持できるのかとずっと疑問に思ってた。

　遅くてもやらないよりまし、調べてみました。

　水棲のカメの仲間には、お尻で呼吸できるものがいることが知られています。

　カメはヒトとは異なり、肛門と排尿口と生殖口が分かれておらず、総排出腔と呼ばれる穴を持ちます。

　この総排泄腔から水を取り入れることにより、水に含まれる酸素を得ることができます。

　しかし、総排泄腔には水を取り入れるポンプがあるわけではありません。受動的に総排泄腔に流れ込んだ水が粘膜にふれることによって、体内に酸素が取り込まれる仕組みです。

　また、食道の粘膜からも水中に溶け込んだ酸素を取り込むことが可能です。

　しかし、それらの呼吸方法は、肺呼吸に比べると微々たる量の酸素しか取り込むことができません。

　代謝量が著しく低下した冬眠中だからこそ、肺呼吸をほとんどしなくても生き延びることができるようです。

　水棲・半水棲種のカメに於きましての呼吸 (ガス交換) 方法は、以下の３通りです。

　① 　陸上・気中に於ける「肺呼吸」

　② 　水中での総排泄孔 (肛門) の奥に位置します副膀胱 (粘膜嚢) によります「粘膜呼吸」

　③　水中での咽喉部奥の粘膜によります「粘膜呼吸」

　水中では、主に ② にて呼吸を行ないます。

　また割合は少ないのですが、③ でも多少の酸素の取り入れが可能です。

　水中での活動時、水槽等で横から見える容器で飼育していれば、総排泄孔を開いている様子が分かります。

　総排泄孔から水を出し入れして、水中の溶存酸素を得る目的でのガス交換に使います。

　水棲・半水棲のカメは、活動状態での酸素の消費量が少なくなる様な (効率的な) 身体構造を有しています。言い換えますと、低酸素状態でもある程度は耐えられると言うことになります。

　冬眠をしていない時期の水中活動中のガス交換は、 ② が主で ③ は少量となりますが、両方を合わせても活動 (運動) に必要な酸素量は得られずに酸素は不足状態となります。

　よって、ある程度の時間の間隔で浮上し、鼻孔を気中に出しての ① (肺呼吸) に移行する必要が生じます。

　「ウミガメ類」では ② によるガス交換の能力が高く、「オサガメ」で最長潜水時間71分、最大潜水水深1,250m の記録があります。

　淡水棲の種では、オーストラリアの固有種である「ハヤセガメ」が、副膀胱がかなり発達した種として知られます。

　比較的急な流れの、気泡が渦巻く様な溶存酸素量の多い浅瀬の生息環境下で、長時間水中に没したまま活動が可能な種です。

　肺呼吸を行なうことも稀であるとされ、水上に現れることが少ない為に発見例が少ない種であるとされます。

　温帯や亜熱帯産の種で冬眠を行なう種では、冬眠中、体温の低下と共に代謝がかなり低下して心拍数も極端に少なくなり、必要酸素量がごく少量に低下します。

　この状態ですと、② + ③ のガス交換にて必要酸素量がまかなえますので、３か月～５か月と言った長期間一度も肺呼吸をする為に水面から出ること無しに、ずっと水中に没したままでいられます。

　カメは肺呼吸だけでなく、肛門や咽頭部からも酸素を取り込むことができるんですね。

　水陸両用のとても便利な呼吸器をもってるってことですね。

　無駄な労力は使わず、齷齪せずゆったりと、ゆっくり前進、これがカメ🐢の長生きの秘訣かも。

　見習いたい。🦥（笑）

　色んな呼吸方法があっても、「肺呼吸が一番気持ちいい」って言ってる？みたい。

カメの呼吸器方法は？