渋谷にホームズパスタというお店がある。
絶望スパゲッティという名のパスタが有名だ。
ずっと食べてみたいと思っていた。
けれど渋谷は遠いし、並ぶのも考えものだ。
ある日、品川に店舗があることが分かる。
これは是非とも食べてみなくては。
ちょうど派遣仲間と食事する機会があった。
ホームズパスタを提案し、OK!をもらえた。
電話をして座席のみを予約する。
『HOME'S PASTA 品川店』
品川はとにかく人が多い。
どこを見ても若者たちが集っている。
店舗前には多くの人が並んでいた。
『メニュー』
これだけ食べても胃袋は満たされなかった。
追加でたらこクリームパスタを注文する。
クリーミーなパスタも美味しかった。
食事をしながら、前日あった出来事を話した。
身元保証人のサインを従姉妹にお願いし、
承諾してくれてたのに直前になって断られた。
東京と横浜で距離も近いので仲良くしたいし、
お互いの両親を会わせようとしていたことや、
これから助け合おうと思っていたこと。
まさか自分の名前や住所を書く気がないとは、
身元保証人になることを拒否されるなんて、
そんなことがあるなんてと。
胸につかえていた思いを話した。
私がひと通り話し終わると、
こんなことを言ってくれた。
←私 ←仲間A ←仲間B
「私が保証人になってあげるよ。」
「えっ?」
「そんな身元保証なんて、大したこと
じゃないよ。その従姉妹はお金の
保証人と勘違いしてるんじゃない?」
「うん、そうかも。」
「就職する時の身元保証なんだから。」
「でも身内しかダメなんだよ。」
「叔母ですと言えば大丈夫じゃない。」
「そうだよ。、名字違うから分からないよ。」
「結婚したら名字変わるもんね。」
「身元保証人くらいなってあげる。」
「あたしも書いてあげるよ。」
「ありがとう。」
「また就職する時に言って。」
「いや、もう転職の話かい(笑)」
涙腺が緩みそうであった。
身内すら書いてくれない身元保証人に、
派遣で知り合った仲間が書いてくれる。
実際に身元保証人をお願いするかどうかは
別として、そう言ってくれる仲間がいること。
その事実が本当に嬉しかった。
昨年、派遣の契約期間が終了したため、
みんな別々の職場で働いている。
今もつながりがあることが嬉しい。