これは余りにもおかしな展開である。


そんなに急に気持ちが変わるものなのか。


旦那が入れ知恵をしたとしか思えない。




旦那パグ(はとこの妄想)



『そんな、身元保証とか止めておけよ。

 面倒なことになったらどうするんだ。

 東京まで来るなんておかしいじゃないか。』




こんなことを言ったのかも知れない。


もちろん直接、理由を聞いた訳ではない。


けれど数時間で態度が変わるなんて妙だ。




もはや反論する気にもならない。


会ったところで実家の代筆しかしないのだ。


それでは東京まで行く意味がない。




セキセイインコ青LINEの返信



「いとこちゃんに、迷惑掛かけるといけない

 から、保証書のサイン止めておくね。

 ありがとうね。」



もちろん『ありがとう』なんて思っていない。


怒りを堪え、大人の対応をしたのだ。


身内が困っているのに助けないのか。









こんなにも希薄な関係だったのだ。


うちの父親も従姉妹の母親も高齢である。


なんとか兄妹を会わせてあげようとしていた。




父親とその姉(従姉妹の母)は仲が良く、


よく連絡を取り合っている。


お互い病気なので、もう何年も会っていない。




従姉妹から返信が届く。


従姉妹オカメインコLINE



「何もないと思うけど、何かあった時に連絡

 されても、電話でれないと困るから。」




ポップアップでLINEの内容を確認し、


既読にせず返信しなかった。


何を言われても言い訳にしか聞こえない。




未読スルーしていると、またLINEが届いた。


従姉妹オカメインコLINE



「連絡がないということは、どうにかなった

 んだね。水曜日のランチどうする?

 キャンセル料がかかるから、教えてね。」




どうにもなるはずがない。

実家にお願いして間に合うのであれば、

初めから身元保証書を郵送していた。



実はこんなことになる前に、従姉妹と

ランチをする予定を入れていたのだ。

今さら会って何を話すことがあるのか。



こちらもポップアップから内容を確認し、

既読すらせずに、未読スルーにした。

もう何も話すことはない。



しかしキャンセル料が掛かると迷惑になる。

でもキャンセルをお願いするのも嫌だ。

私がお店へ直接連絡をしキャンセルした。



逆の立場ならサインしていた。

数少ない身内の頼みである。

困っている時はお互い様である。



お金を借りる為の保証人になってくれと、

お願いしている訳ではない。

就職する際の身元の保証人である。



大人になってからはずっと疎遠であったが、

小さい頃から知っていて、お互いの家にも

よく遊びに行ったりしていたのに。



人にはそれぞれの考え方があり立場も違う。

けれど周りの人が困っている時は助けたい。

それに他人ではなく身内なのだ。



東京と横浜で距離が近く、会いやすい。

従姉妹と再会できて嬉しかったのだ。

互いの親のことで助け合おうと思っていた。



だから、とても悲しかった。

相手が何を考えているか分からない。

悪気はないのかも知れない。



だが、これだけは言える。

周りで困っている人がいる時、

私は助けられる人でありたい。