実家には不要な物がたくさんある。
それは母親が物を捨てないからだ。
生活には必要な物だけで良い。
母親は物を捨てないだけでなく、
段ボール、フルーツの入っていたパック、
頂いたご贈答品まで、すべて取っている。
これらは必要だから取っているのではない。
いつか必要になるかも知れないからと、
ひたすらに溜めているのだ。
もう一生必要ないであろう紙コップ、
プラスチックのスプーンやフォーク。
それらを捨てることなく、溜めていく。
実家に帰省する度に片付けをする。
不要な段ボールから、プラタッパーなど、
よくもまあ、ここまで溜め込んでいるものだ。
そして私が片付けることが気に食わない。
母親は腹を立て、部屋に籠もり、ふて寝する。
話かけても返事をしない。
いい年をした大人が、子どもみたいに、
些細なことで怒り、理由を聞いても、
黙んまりをし、理由を話さない。
うちの親の幼さに呆れ、物も言えない。
しかし実家を出るまで、これが当たり前だと
思っていたので、何も分からなかった。
実家を離れて本当に良かったと思う。
実家の常識は、世間の非常識なのである。
井の中の蛙とでも言うのか。
母親と合わないのには他にも理由がある。
とにかく性格が雑なのだ。
大雑把すぎて、私とは合わない。
もはや何がしたいのか分からない。
とりあえずネットがしたかったのだろう。
下に隙間があり、虫除けにはなっていない。
実家に帰省するのは良いのだが、
母親と毎回、喧嘩をしてしまう。
話は無駄に長く、永遠と韓流ドラマを見る。
周りには配慮するということをしない。
もう少し、相手を怒らせないような言動が
できないものかと思う。
大きな声で人のことを話すものだから、
周りに聞こえてしまっている。
本人はそのことに気が付いていない。
これは年老いたからではなく、
母親の前からの性格なのだ。
だから、直すよう言っても無駄である。
そして今も娘である私に腹を立て、
犬と共に部屋に閉じ籠もっている。
実家へ帰省する度に、この繰り返しである。