評論家課長 | 俺がいた会社

評論家課長

俺は訳わからず後輩の赤松君と一緒に昇給の作業をしていたときのこと。うちの課長が「状況はどうだ?」なんてのぞきに来た。で、赤松君が作っていたデータを見ながらボソっとひと言「これ、おかしくねぇか?」俺は何がおかしいのかさっぱりわからず黙っていたんだけど、よく聞いてるとただ単にいいがかりなんじゃないの?って思ったな。赤松君は黙ってハイハイ聞いていたけど、課長が退室してから俺が「いつもあんな調子なのか?」って聞いたら「いつものことっすよ」だって。おかしい!って言うだけで具体的に何がどうおかしいってことをはっきり言わないんだよな。何だか訳のわからん評論家の先生がやみくもに「これはおかしい、問題です」なんて言っているようなもので、俺には単なるいやがらせとしか思えなかった。今の俺にはそんな課長のいいがかりなんてくる状況ではなかったけど、「近いうちに俺もやられるな」と感じたのも無理は無い。