タイトル:「シャロンのバレンタイン」
今日は2月14日。この日には、女の子が男の子にチョコレートを渡している光景や、女の子同士チョコレートを渡しあう光景が見られます。男の子は思いを寄せている女の子からチョコレートをもらえるかどうか、胸がドキドキしている様子も見られます。今日は女の子にとっても男の子にとっても特別な日なのです。マジックアカデミー校もそれは例外ではありませんでした・・・・・
昼休みの教室。赤い髪の女の子は、お嬢様風の女の子に何か話しかけていました。
シャロン:「はあ・・・バレンタインかあ・・・・」
ルキア:「どうしたの? シャロン。浮かない顔して」
シャロン:「別に。なんでもありませんわ」
ルキア:「そう、シャロンは誰に渡すの?」
ルキアのその言葉にシャロンは一瞬だけ顔が赤くなりました。
シャロン:「べっ、別に・・・。そういうルキアは誰に渡すのですの?」
ルキア:「私!? 私はー・・・ロマノフ先生かな」
シャロン:「えっ!!?」
ルキア:「いや、今回の成績ヤバくてねー・・・」
シャロン:「(なるほど・・・)」
ルキア:「そういうわけで、今から渡してくるからねー」
そう言ってルキアは茶色い紙袋を提げて教室を後にしました。
シャロン:「はあ・・・・結局昼休みも渡せなかった・・・」
そうつぶやきながら、シャロンはかばんの中の綺麗にラッピングされてある包みを覗いていました。
一方、職員室では、青いひらひらした服を着ている教師が、女子生徒にチョコとレートらしきものをもらっていました。
女子生徒:「先生・・・これ、もらってください・・・」
フランシス:「ありがとう、大事に食べるよ」
女子生徒は顔を赤くしながら一目散に職員室を後にしました。そこに、ショートカットでメガネをかけた教師と、よくアニメとかに出てくる魔法少女の格好をした教師がフランシス先生にいたずらげな眼で話しかけました。
アメリア:「フランシス先生今年も大漁ですね~。あの子で36個目ですよ」
マロン:「食べきらなかったら代わりに食べてあげるよ~」
フランシス:「からかわないでくださいよ~。ホワイトデーの用意をするのも大変ですから・・・。あ、マロン先生はどうしたんですか? そんな大きな箱を担いで」
マロン:「これ? 今日はバレンタインデーだから、生徒達全員に渡そうと思って」
アメリア:「いわゆる義理チョコってとこ?」
マロン:「とんでもない! 私はみんな愛してるよー。今年はチョコエッグをあげるの。もうすぐ授業の時間だからこのへんでね」
アメリアとマロンは自分の授業へ向かいました。そこへ、入れ違いにエルフの血が入った教師が職員室の中に入りました。その瞬間、フランシス先生は一瞬だけ体が跳ね上がりました。
リディア:「フランシス先生今日はいろいろ忙しいですねー」
フランシス:「あ、リディア先生・・・!!今日はバレンタインですからね」
リディア:「教室の中はもう甘い匂いでいっぱい。生徒達がういういしく見えました」
フランシス:「そういう・・・リディア先生は・・・誰かに渡すんですか?」
リディア:「確かにバレンタインは好きな人にチョコレートを渡す日ですからね・・・フランシス先生はすごいですね~。こんなに多くの女子から好かれているですもの」
フランシス:「リディア先生・・・」
リディア:「私なんかにもらっても喜ぶ人なんているのかしら・・・」
フランシス:「(ここにいるってば!!!)」
リディア:「ちょっと次の授業の用意をしますね。それではこのへんで」
フランシス:「あっ・・・行っちゃった・・・・」
フランシス先生は言いたいことが言えず、リディア先生を引き止めることもできませんでした。しばらくたって、新たなる女子生徒が、フランシス先生に綺麗にラッピングされている包みを渡しました。
女子生徒:「フランシス先生・・・これ・・・」
フランシス:「あ、ありがとう・・・でも、授業には遅れるんじゃないぞ・・・」
女子生徒:「先生、なんか落ち込んでません・・・?」
アロエ:「ラスク君、はい。チョコレート」
ラスク:「!!・・・・い、一応もらっておくよ」
アロエ:「もーっ。素直じゃないんだから」
シャロン:「(素直、じゃない・・・)」
下校時、帰宅しようと下駄箱へ向かったシャロンは、ある男の子と会いました。男の子は、シャロンに何か話しかけたかったようでしたが、話しかけられずにもじもじしていました。シャロンも、その男の子を見て頬が少し赤く染まりました。
シャロン:「どうしましたの? 人のことをじろじろ見て。言いたいことがありましたらちゃんと仰って下さいな」
シャロンは今の自分と正反対の口調で男の子に話しかけました。
男の子:「あの・・・今日は何の日か・・・」
シャロン:「今日がどうしたって言いますの!? そ、そんなこと、知りませんわっ!!!」
男の子:「あーっ!!待って!!は・・・速い!!!」
全速力で男の子から逃げるようにして下駄箱から走っていきました。
シャロン:「(なんで!?なんで私は走ってるの!!?どうして渡せないの!?あの顔を見てると私までもがおかしくなってしまうじゃない!!私のバカ!!本当はこんなことじゃないのに!!)」
シャロンの目じりにはほんのわずか涙ぐんでいました。気づいた頃には、寮のベッドでうつぶせになっていました。
シャロン:「私っていつも後悔してばかり。特に今日なんて」
何気に携帯電話で誰かのブログを見ていました。
参考:http://ameblo.jp/timeibis/entry-10025074485.html
シャロン:「住所を聞くって・・・ストーカーみたいな恋・・・卒業しちゃったんなら諦めてしまえばいいのに」
シャロンが毒づけるものはこのブログしかありませんですた。しかし、読んでいるうちにその記事と自分自身の弱い心を共感するようになり、それがまた、心の痛みになりました。
シャロン:「私も直接では言えないかも・・・。手紙も書く勇気ないし・・・」
勢いで、シャロンは、そのブログの記事にコメントしました。
■はじめまして
ずいぶん切ない体験をしたんですね・・・。
私も今日、素直になれなくて好きな人に突っぱねた態度をとってしまいました。
今考えると、すごく後悔しているのですが、その人にどうしても謝れません・・・(><;。
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トゥエット (2007-02-14 22:38:10)[コメント記入欄を表示]
約1時間後、レスが届きました。
■レス065
トゥエットさん>
はじめまして!!書き込みありがとうございます!!
そうですよね・・・。観島も同じような性格ですからわかります・・・。
でも、それで終わりにしてしまったらお互いばつが悪いんじゃないかと思います。
参考になるかどうか分かりませんが・・・・
観島としては、どんな方法でもいいから自分の気持ちをその人に伝えるのがベストだと思います。
伝える前の心境は確かに不安定だけれど、その状態がずっと続いたままじゃ何も進歩できないし
それによって大事なチャンスを失ってしまうこともあります。
けれど、やっとの思いで伝えられたのなら、自分自身が作った壁が壊れることでしょう。
そのとき、前とは違った、すがすがしい空気を感じると思います。
「やらずに後悔するよりやって後悔しろ! 」
いろいろと長文・乱筆すみません。
こんなブログですが、よろしくおねがいします。
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観島朱鷺 (2007-02-14 23:35:49)[コメント記入欄を表示]
しばらく考えた後、決心しました。
シャロン:「・・・・・・・・・あと20分・・・もう駄目かな・・・」
携帯電話の時計は23:39をさしていました。
シャロン:「いや、今からでも遅くない・・・信じてる・・・」
シャロンは箒を取り出し、またがり、部屋の窓から勢い良く飛び立ちました。綺麗にラッピングされている包みを片手にしているシャロンに迷いの目はありませんでした。何者かに操られているかのように・・・・
続き・後書きは14日の晩に書き込みます。