今回、数ある特殊無線技士の資格の中で取得してもシビリアンな実生活では全く役に立たないけど、文句なしに一番難易度の高い特殊無線技士資格である「国内電信級陸上特殊無線技士」という資格に合格しました。

 この資格、「無線技士」という資格名ですが試験科目はなんと法規と無線通信術だけです。法規の過去問は試験実施機関である日本無線協会で見ることができますが、法規は多分4アマよりも簡単です(試験時間30分で、どうゆっくり回答しても10分で終わり、途中退出無し、苦痛です)じゃ、なんで難しいかというと、アマチュア無線でも試験から全廃されて久しい「電気通信術」が残っているのです。更にこの通信術、航空通のように「アルファー、ブラボー」みたいなものではなく、和文モールスの、更に速度は1総通と同じ1分間に75文字の額表です。どんなものか聞きたければ

 

のサイトで速度を22wpmに落として和文を聞いてみてください。これを受信して額表に記録するのですが、合格点は70点、更にヒドいことに点数は減点法で、1文字誤字で3点減点、ということは10文字以上間違えると不合格という過酷なものです。10文字なぞ、最初の宛先部分で簡単に間違えうるものです(もちろん間違えるようでは合格できない)試験時間は3分で225文字送られて10文字間違えると不合格なので、正答率95.5%以上で合格という厳しさです(自分がほんまに合格したのが信じ難い)筆記もゆっくりかけるレベルではなくて、かと言って読めない文字を書けば誤字でアウト...実際私、以前受験した時に得点開示したところ得点は0点でした。実際34文字以上間違えると0点になるわけです。(正答率85%を割ると0点になる)

 

更に送信は制限時間3分間で額表2つ。これも同様に誤字1文字3点の原点なんですが、無線局運用規則にある通り「通信内容に間違いがあれば直ちに訂正しなければならない」に即してなんと「訂正は3回までで1点減点」と極めて寛大です。ありえないとは思いますが30回訂正してもわずか10点減点です。実際の通信に対応した採点基準ですが、私もラタを打ちまくり(でも5回くらいだと思う=わずか2点減点)合格しました。もちろん訂正は無いに越したことはないのですが間違えたらキチンと訂正することが極めて重要です。未送信も2文字1点なので、合格点70点に対して60文字未送信でも(他に誤字がなければ)合格となります。

 

なーんだ、簡単じゃないか、、と思う方はぜひチャレンジを。取得しても特に役立つ資格ではありませんが..