積木崩し -13ページ目

積木崩し

SNSではできない、書きたい放題の場を作りました。
ひとり悩み相談みたいな場所になってます。
話半分でどーぞ。

水面からぷはっと顔を上げたら、クリスマスイブでした。
もうそんなんか。
いやはや。

今年は本当に時間がなくて、なんか全部後手後手になってしまったなぁ。
「あくせく動いて忙しい」ならまだ仕事帰りにやりきった感があるけど、研究って終わりがあるものじゃないから、それがないのがきつい。

やっても、やっても、やりきった感がない。

それでも今日みたいに発表があったりすると、束の間の達成感にひたれることもあるわけですね。


日本におけるクリスマスはケンタッキーに恋人に派手なイルミネーション、とまったく本来目的と程遠いですが、僕はこの雰囲気がけっこう好きです。
冬の空は高くて星はきれいだし、なによりみんな楽しそうじゃないですか。
楽しそうな家族やカップルって、見てると幸せになりますよ。
だから僕は予定のないクリスマスでも、ひとり新宿にくりだして買い物したりしてました。

ふと右を見るとがんセンターから帰るお年寄り。
前を見ると疲れたサラリーマン。
窓の外は整骨院だってピアノ教室だって開いてる。
みんながんばってるなぁ。

ちょっぴり怒られるのはご愛敬。
きちんとした気持ちさえもって接すれば、たいがいの人は優しいものです。
頭は痛いけど、道は混んでるけど、まぁいいやってな気分で。

さて、今日の夕飯はいかがいたしますかね。
大きく揺れるバスの通路を隔てて、ベビーカーの中の子供と若い女性が見つめあっている。
子供は真顔で彼女の目をじっと見つめ、女性は歯を見せるくらい微笑んでその目を見つめ返す。
彼女の手には分子生物学の専門書。

僕はそれを遠く見ている。
外は身を切るような寒さだった。

バスの窓を赤色と緑色が交互に流れていく。
クリスマスの計画を立てねば、と思いながら、24日の直前発表までもう間がないためにその余裕もない。


さて。
書類をとりに実家に戻らねば。
遠いんだよなぁ。
1週間、国際学会に参加して、下働きしてきた。

今流行の気候変動の分野で、世界のトップの頭脳に出会えた。
そして、下働きの楽しさ。

僕はバタバタ走り回りながら、わくわくする話を聞き、それを「こんなに楽しいんだ!」って発信するのが好きなんだと思う。

研究それ自体のコツコツ地味に夜中まで悩む作業は正直あまり向かなかったけど、
この場に来た意味はあった。

そんな、束の間の平和な気持ちです。


また明日から胃痛が続くでしょうが、ひさしぶりに鋭気は養えた。
ここにいて、これをやる意味はまた確認できた。


うまくいけば友人の後輩が、京都大学で僕の研究をひきつぐかもしれないって。
ドクターの研究として。
僕が思いつきと興味で始めた研究が、もしどこかで続いて、大きな動きになるとしたら、これ以上のうれしさはないなぁと思う。