このように、少しずつ自分の意志と出会い、気付くことができた私は、一方ではまるで初めて武器を手にした時のようにその使い方に戸惑いました。

 

意志を主張してもいいと言うことは分かるのですが、加減が分からないのです。しばらくの間は意思表示が強すぎたり、弱すぎたり、なかなかうまく自分を出すことが出来ませんでした。

 

ときには、自己主張が強い遊世と接するときのように、他の人にもそうしてしまい、それが意志の押し付けになり、怒らせたり、困らせたりという失敗をすることもありました。そうするうちに意志には、どうしても伝えなければならない、分かってもらいたいものと、ある程度は譲れるものがある、ということもだんだん理解できるようになりました。

 

さらに、自分に余裕のあるときには自分の意志を押し付けるよりも相手の意志を尊重すればいいのだということも分かってきました。

 

すると、今まで意志が無いことが短所だと思っていたのが、実は譲り合え寛容さという長所でもあり、それが結局自分らしさだと思えるようになったのです。

 

そして、親も言葉一つで、子供にこれほどの思い込みをつくるのだと再確認し、よりいっそう言葉がけには気をつけるようになりました。

 

 

※「根元はひとつ」の朗読いたします、お話会、お茶会などに呼んでください!