私と子供たちとは、何とかさまざまな壁を乗り越えた分「これが家族だ」という実感を得ることが出来ました。そして夫に対しても同じ思いを求めたのですが、一向に同じステージに立とうとしない夫に、離婚さえ考えるようになりました。

 

これは自分の過去の経験も関係しているのです。私の父親は銀行員で、いつも多忙でした。早朝から深夜まで家におらず、休みの日は寝ているかゴルフに出かけているような人だったのです。

 

平日も休日もそんな調子で家族と触れ合うことがなかったので、私はとても寂しかった思い出があります。ですから、自分の子供にはそんな思いをさせたくはない、給料を持って帰るだけの父親ならいらない、とさえ思っていたのです。

 

一方会社を辞めたばかりの夫は、サラリーマン体質が抜けず、自分らしさを失っているように思えました。そして、家庭にいながら仕事をし、子供との線引きにひと苦労していました。

 

しかし、それは自分で乗り越えてもらうしかないと見守り待つことにしました。これから肉体的にも精神的にも、どんどん成長していく遊世の父親としても、会社をきりもりする社長としても自分らしさと意志の強さが必要だと思ったからです。