それから心機一転、一瞬一瞬を、心を込めて自分の意志をしっかり持った時間を創り上げていくことに注意を払いました。

 

毎日「今日、ママは家の片づけをするけど、遊世は保育園で待っている?それとも家でママの邪魔をしないでいられる?」とか「今日は買い物に行くけど、遊世はどうする?」というように、母親である自分の意志と、遊世の意志をすり合わせることを、意識して行いました。

 

すると今まで、わがままで暴力的だった遊世が、突然、素直で聞き分けのある子に変わったのです。

 

母親である私が、自分の意志をはっきりと伝えるように変わったことで、遊世も明らかに変わりました。母親から一人の人間として扱ってもらっていると思ったようにとてもうれしそうでした。

 

自分の親との関係から、私は幼い頃から今日まで「意志をもっていない」と思っていました。

そんな私にとって、遊世に自分の意志をしっかり伝えるという作業は、思った以上に心を強く持たなければなりませんでした。そういう点での苦労はありましたが、同時に今まで味わったことのない人間同士の関わり方でもありました。

 

子どもは、親が真剣にかかわることによって、本当に驚くような考えや表情を見せてくれるようになります。

 

そしてこのときから、遊世がわたしにとって「お世話をしてあげなければいけない存在」から「ともに生きていくパートナー」という感覚に変わったのです。意志を尊重しあえたことで、本当の意味で愛するということを知りました