ユウセノオヤヲヤメタイ・・・

 

 

と子育てに対して完全に行き詰っていたとき、何故かふと、いけばなの写真集を手に取っていました。

 

いけばなは母親の勧めで何となく始め、10年以上も続けていたのです。

 

ページをめくると、そこには私の好きな池坊の大教授が生けた燕子花(かきつばた)がそれぞれの個性でいきいきと今にも踊りだしそうに生けられていました。

 

その瞬間

 

意志だ!

 

この言葉とともに、一筋の光が目の前に現れた気がしました。

 

 

この花たちにとっても、生ける人の意志がなければ美しく生けられない・・・。子どもも同じように、育てる側の意志が伝わらなければ、生き生きと育たないのではないか?

 

子どもの意志を尊重すること。そして、母親である私にも意志があり、親として私の意志を子どもに伝えてもいいのではないか?例えばそれが子どもと違っていてもよいのではないか?ということにこの写真集を見て初めて気が付いたのでした。

 

たしかにいけばなの哲学は好きで、自分のためなるとは思っていたものの、このようなかたちで気づきを得るとは思ってもいませんでした。

 

それと同時に私は、いつの間にか自分の時間を生きていなかったんだ・・・。ということにも気が付きました。

 

 

自分自身の意志がないと思っていたため、子どもの意志を尊重することだけに一生懸命になっていた私。自分の意志を見極めて、尊重することを忘れていたのです。

 

つづく

(月刊波動2006年3月号より)