小泉君の理屈はちょっとおかしい。

自国で食料が足りていないのです。6割も海外から輸入しています。
簡単には今の倍以上生産しても追い付かないほどの絶対的な生産量が足りていないのです。
それだけ足りていない状況でまだ身売りをしてまで金を稼ぎに行こうというのです。
ちょっとどうかしているとしか思えません。

わざわざ高い燃料を焚いて環境を汚染しながら遠くまで食料を売り歩かなくても足元に確実なマーケットかあるのです。農業所得向上はわかるがマーケット設定が全くおかしいのです。

そういうと「安い食料が足りていないのだ」というでしょう。
「高い食料は海外に売り飛ばして外貨を稼げばよい」ともいうでしょうか?
効率的な工業生産を続けために安い餌が必要なのでしょうか?
国民は輸入した安くて怪しい餌をブロイラーのように食べて勤勉に働けばいいのでしょうか?

そもそも安い食料とか高い食料というのはないのです。
食料は命そのものであって、お金ではありません。
命を育てて命をいただいているという姿勢がなければこの国の文化は滅びます。
その根本をまず深く理解してもらわなければなりません。

安倍内閣以降、株主だけを優遇する、まさに「日本株式会社」になってしまいました。
中には経済最優先というキャッチコピーに踊らされている方もいるようですが、その先を考えて行動できるかどうかが賢者かそうでないかの分かれ目になります。
時代の流れによるウェーブは常にあるもので、その上をうまくサーフィンするだけが人の価値ではありません。次世代に命を繋ぐ責任者として考えなければならないことだと思います。

フランスでは農業所得の9割を国が負担しています。
もうほとんど国家公務員並みですが、そこまでして食料を必死に確保しているということです。
まずその意味を知るべきです。

ちなみに、あのアメリカですら5割を補助していますが、日本はほぼゼロです。
農業者の所得向上は、まず国が補助すべきなのは明白です。