地元「稲むらの火」にちなんだ記念日として、国連総会で11月5日が「世界津波の日」に制定された。
濱口梧陵の思いが世界に通じた。

しかし自然の営みである地震や津波は決して無くなることない。
ただ闇雲に防災工事をするだけでなく、正しい知識による減災意識が高まることを期待したい。

前回の「浮上式津波防波堤」のような、無駄なバラマキ公共事業はまっぴら御免だ。
工事事業者を優遇しただけで80億円を海に捨てた。

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その失態を隠すため、今また450億円をかけて堤防を作ている。
堤防には一定の効果はあるが、一箇所でも決壊すればそこから浸水し地域は全滅する。

東日本大震災でも堤防を過信し過ぎため被害が拡大した。
人のおごりによって、ややもすると減災どころか人災になりかねない。

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今後予想される南海トラフ地震では地元の津波の高さは8mと予測されている。
ピンクの地域が浸水が予想される地域だ。


このピンクの最前線に警察や消防署、病院が集中している。
さらに今後、ビンクの空洞化が進む市内のど真ん中に保育所や図書館の建設を予定しているようだ。
残念ながら、濱口梧陵の「稲むらの火」の教訓が全く生かされていない。

この地区は元々埋立地が多く、人が創りだした土地である。
自然はそれを許さないだろう。

自然の前では人はちっぽけだ。
人の時間軸で考えるのでなく、自然の流れを意識することが大切だろう。

昔から人が住んでこなかったところには理由がある。
開拓として山や海を潰し宅地や工業地として開発が進んでいるが、自然を甘く見ないほうが良い。

天災と称するものには多分に人災が含まれている。
ほんとうにそれが必要なのか、その原点から考え直す時期だろう。

濱口梧陵の本当の思いが世界に通じることを期待した。