最近、何かと話題の高速道路千円キャンペーンですが、あれってどうなんでしょう?
実質的な経済対策に程遠いわけですが、目先の雰囲気を盛り上げて春先のお出かけムードを演出する程度の効果はあるのでしょうか?

まず法案の内容は・・・
【国土交通省】高速道路料金の引下げの実施について
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000059.html

簡単には「土日祝日の高速道路の通行料金を1回上限1000円で乗り放題にする」ということのようですが、詳細な料金計算はそんなに単純で簡単なものじゃないようです。

詳しくはこちらのPDFを読んで悩んでください。
http://www.jehdra.go.jp/pdf/506.pdf
ルートにもよりますがかなり難解です。

もちろんこの経済対策にも大前提があって、ETC登載車のみが対象となっています。
ETCの普及率は登録車数のまだ3割弱ということで、このままでは大抵の車は対象外ということになってしまいます。(普及率と利用率は違うので注意)
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ということで「ETC車載器新規導入助成」が12日からはじまったようです。
四輪車で5,250円、2輪車だと15,750円も助成されるようです。

高速道路交流推進財団
http://www.highway.or.jp/

助成期間は3月12日~3月31日までなので、早めに見極める必要があります。
なんたって我が家のファミリーカーにはETC未搭載ですから・・・

更に助成ではなくて無料キャンペーンなんかもあります。


OMCカード
http://www.w-holdings.co.jp/etc_cam/
しかしこれも完全無料ではない。
OMCカードに入会すれば年会費1312円が必要となる。

MUFGカード
http://mufgcard.com/landing/card/etc/index.html
こちらは先着5千台まで、MUFGカードに加入で年間費は2000円~必要。

この手のカード加入キャンペーンは以前からもあったようですが、本体無料とか取り付け無料とか、まーとにかくややこしいのです。ETCの機種によってはかなり機能も違うし、カードの維持費も考慮してどのカードが一番お得なのと考えないといけません。
近所のスーパーのカードなら年間費無料でポイントが付いたりしますからねー



しかしまーこれだけ高速道路での移動を大々的にキャンペーン中ですが、地球温暖化対策はどこに行ったんでしょうね。私的にはどちらもバカっぽい話だと思っていますが、実に一貫性のない行き当たりばったりな適当な案であることは間違いありません。

結局、選挙対策としての経済対策優先ということで、この際二酸化炭素なんぞどうでも良いわけです。
まー高速道路交流推進財団の言い分は真逆ですが・・・あれはあんまりです。



それ以外にも心配な点がいくつかあります。

◆システムが間に合わない
どうもこの対策に対応したシステムが間に合っていないようです。
一部4月下旬以降にずれ込むとのうわさも聞こえてきます。
それも「ゴールデンウィークには何とか間に合わせたい」なんて弱腰な発言のようです。

本日のニュースでは完全実施が4月29日から・・・でも表示は間に合わない・・・らしいです。
本当に3月28日からスタートして大丈夫なんでしょうか?・・・
年金問題を思い出してしまいました。


◆ルートがややこしい
麻生さんも良く分かっていなかったようですが、目的地まで走るルートによって料金が大きく違ってきます。
どのルートを走るのが一番安上がりになるのか事前の綿密な計算が必要になります。

ナビでお気軽ドライブなんてもう言ってる時代ではありません。
通行時間帯まで考慮した分単位の行動計画を事前に立てておく必要があるわけです。

となるとお父さんの仕事が増大し、出発前に既にぐったりな気分になるわけです。
ただそんなお得なルートには他の車も集中しますので、思惑通りにはならないと思いますが・・・
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<高速道路6会社料金検索システム>
http://www.jehdra.go.jp/goannai.html
(検索システムも出来るようですが・・・いつなんでしょう)


◆大渋滞が予想される
それでなくてもこの時期、休日の高速道路(阪和道)は天気が良ければ大渋滞でほとんど動いていません。
さらに毎年ゴールデンウィークなんかは高速道路から溢れた車が市内の一般道まで流れ込んで、細い路地まで身動きが取れない現状です。
おそらく今年のゴールデンウィークはそれどころではないでしょう。

なおこの渋滞は、高道路の構造的欠陥によるものです。
(二車線から一車線に減少、長い上り坂トンネル、出口合流の信号停滞)
よって全車ETCになったとしても解消されるものではありません。


◆キャンペーンは2年間
あくまでも2年間の短期的な措置です。(その前に政権交代か?)
もちろん延長される可能性もありますが、どうなんでしょう?

あーそれから、この措置は単に値引きしてくる有難いサービスではありません。
とりあえず2年間限定の措置で5千億円の国費を投入する国家プロジェクトなのです。
つまり5千億円の付けは私達が払うわけです。
お間違いなく。


ETC祭に浮かれるて調子に乗って走り回るのもいいのですが、根本、本当に必要なの?ということをよーく考えて行動する方が良さそうです。数ヶ月後カードの請求書を見てガーーンと来ないように注意しましょう。
通行料だけでなくて、動くと何かとお金がかかりますからねー


しかしもうここまで来たら止まりません。とにかく安全運転で行きましょう!
たとえ大渋滞に巻き込まれ高速道路で身動き取れなくなったとしてもイライラせずじっと我慢が大切です。
となると携帯トイレがバカ売れするかも知れないので、今から買い込むと一商売出来るかもしれませんね。

まー鉄道会社も色々と対策は考えているようなので、そっちもよく比較した方が良さそうです。
私としてはビールが飲めて昼寝できる電車の旅が好きですが・・・
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我が家の家訓 「動いたら負け!」