作文 | 最強四人組伝説

作文

小学生の頃、遠足に行く度に作文を書かされていた。
そして、『○○に行って、とても楽しかったです』と書けば、毎回怒られたものだ。
「どんな風に楽しかったか書きなさい」と。

その時私は、
「例えばどう書けばいい?」
と聞いたのだが、返ってくる返事は、言葉は違えど、だいたい同じだった。
「先生は貴方じゃないからわからない。自分で考えなさい」と言うのだ。

今考えれば、もし例を挙げられたら、その通りに書くだろうから、先生もそう言ったのだろうが、小学生の私は、「実は先生も書けないんじゃないか」と思っていた。生意気なガキである。

では、あの頃よりも多少言葉を覚えた今、考えてみよう。

「とても楽しかったです」が駄目なら、とてもの部分を大きい物で例えてしまえばいいんじゃないか?
両手で抱えられないくらい楽しかったです。象さんより大きな楽しみでした。地球規模の楽しさでした。……なんか、おかしい。
だいたい、楽しさに基準なんてないのだから、こういう表し方はないだろう。

ならば素直に、「言葉では表せられないくらい楽しかった」と書けばいいのだろうか?
悪くはないだろうけど、これは『とても』と同じでワンパターン化しやすい。(しかし、行数をかせぐにはもってこいだ)

ここで思うのだが、小学生にそこまで高度な文章力を求めることが間違っている。
ひらがなとカタカナと簡単な漢字しか知らないのに、それで習ってもいない感情を表せと言うのだから、不可能で当たり前だ。出来るわけがない。
「どう楽しかったか書きなさい」と言うのなら、感情を文で表す術を教えてからにすべきだ。

それに、小学生の作文のいいところは、素直な感情がストレートに表現されているところだろう。わざわざそれを殺すことはない。
まどろっこしい文章は、面を向かって本音を言えなくなった大人になってから書けばいいのだ。





あとがき:
だからって「楽しかった」ばかり書いてもいけないんだけどね。
漢字を辞書で調べたりするのを怠ったりしちゃいけないんだけどね。