Carpe Diem


第135回芥川賞受賞作『八月の路上に捨てる』のほか、『貝から見る風景』、『安定期つれづれ』の3編が収録されています。


『八月の路上に捨てる』は、男女が出会って結婚して離婚することになるまでの顛末が、離婚経験者であり同僚の女性:水城と翌日離婚届を提出することになっている主人公:敦の会話の中で淡々と書かれています。


2人は自動販売機の商品を補充する仕事をしていて、仕事中のトラックの中での会話を中心に話が進みます。


ちょっとした些細なことがきっかけで悪い方向に進んでいくというのは現実社会でもよくある話です。


ハッピーエンドの話ではないですが、読みやすく不思議と清涼感を感じました。


『貝から見る風景』は軽快な面白い話で、自分はこちらの話の方が好きです。


『安定期つれづれ』では、親子の関係の難しさが描かれていました。