濃い顔、長いひげ、頭にはターバン・・・これは我々日本人が持っている典型的インド人のイメージではないでしょうか。しかし、彼らは実はインドではごく少数派の人々なのです。
彼らは「
シク教」という宗教の一派に属する人々です。私の友人Jinduの家族もこのシク教の教徒です。
シク教とは、簡単に説明すると、開祖はナーナクという人。
偶像崇拝はなく、10代目のグル(僧侶)が亡くなってからは代わりにキリスト教のような経典を拝むことになりました。
そこにはナーナクや高僧たちの言行や戒律が記されていて、それを崇めるのです。
その聖典はシク教のお寺ならどこにでも安置されていて、それを拝むために教徒たちはお寺を訪れます。また、インドのカースト制度を否定しているという点はイスラム教の影響を受けているからだともいわれています。

男性のシク教徒は、体毛を切ったり剃ったりすることが禁止されていて、髪の毛は非常に聖なるものだそうです。だから、ターバンを巻いてその神聖な髪を俗世間から守り、また、髭は伸ばし放題にしているというわけです。しかし、家にいるときにはターバンを外した状態でいることが許されているようですし、お風呂で洗髪もしないといけません。

パンジャーブ州は。ヒンズー教の国インドにあってシク教徒が多数派を占めるただ一つの州です。その理由は、ナーナクがこの地に生まれたからということと、シク教の聖地ゴールデンテンプル(ハリマンディル)が、州都アムリットサルにあるからです。

Jinduの家族がこのゴールデンテンプルを見に連れて行ってくれました。車で走ること3時間、州都のアムリットサルに着きました。
やはりインドだけあって、人がとても多く、ストリートは牛や車、オートリキシャーでごった返していました。
ゴールデンテンプルに限らず、シク教のお寺には、門をくぐるときから必ず靴を脱いで裸足で入らなければなりません。
また、寺院に入るには靴を脱いで頭の上にハンカチをのせて髪の毛を隠さなければなりません。
お寺の敷地内は非常に広く、本殿を望む入り口から400mくらい進まなくては本殿に入れません。そして、その本殿の前には大きなため池があります。敬虔な参拝者たちはここで体を洗い、清めます。
10数年ぶりにここを訪れたJinduのおばあちゃんはとても感慨深げでした。
さて、この金色に光り輝く本殿ですが、中に入るまでに2時間くらいかかります。というのも、平日にもかかわらず、聖典を拝むための参拝客の長蛇の列!!
おばあちゃんが、車椅子に乗っていたことと、Jinduのお父さんがうまく取り入ってくれたことで、その列に並ぶ必要なく、途中から入れてもらいまして、難なく聖典にたどり着けました。これだけたくさんの参拝客が訪れて、2時間待っても拝みたいその聖典とは。。。

という感じでした。画像が荒くて済みません。館内撮影禁止なのでさっととりました。
さて、このゴールデンテンプル、シク教の聖地というだけあって、この敷地内にあるものがすごいです。
この写真何だかわかりますか?

シク教の教徒たちがこぞってここに集い、全くの無償で炊き出しのボランティアをしているのです。各自自分の好きな時に好きなところで、手伝いをし、適当な時間に帰るというもの。そしてここでご飯を食べているのは、シク教徒だけに限らず、地元の人や貧しい暮らしをしている人たちなど。

ここは洗い場です。すごく活気があります。

このように、いったんお寺の中に入ると、シク教徒であろうがなかろうが、男女の別もなく、誰でも同じように平等に扱われるのがシク教の特徴です。これは、お寺の門が四方に向かって開かれているという点からもわかります。
ところで、シク教徒は、その厳格な生活習慣だけでなく、戦いの戦士としても知られています。
イスラム教徒のインドーパキスタン国境周辺侵入に対する防衛戦争、インド政府による弾圧に対する抵抗戦争、ゴールデンテンプル焼き討ち、その報復としてのインディラ・ガンディー暗殺、ヒンドゥー教徒による度重なる弾圧など、シク教徒たちは自分たちをを守る戦争を繰り返し、自分たちのインドにおける地位を確立するための絶え間ない努力がなされてきました。
そして今なお、彼ら自身の地位とパンジャーブ州の独立を目指した運動がつづけられています。
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