フィリピンでステイさせてもらっているのは、大学時代の後輩がかつてスタディツアーで訪ねたことのある現地のある一家です。
ここは、経済的貧困家庭に暮らす子供たちも、貧困でない家庭のこどもたちもすべて同じように平等な教育を受ける機会を持ってもらうという主旨のもと、幼稚園を運営しています。 運営しているといっても、まったくもって、完全にボランティアですので、僕がステイさせてもらっている家族には、他に普通に仕事をしています。
さて、今回の本題に入ります。
今日は、ぜひにということで、幼稚園児達が暮らす家庭、地域への訪問をさせてもらいました。
彼ら彼女らが生活しているのは、日本人が俗に言ういわゆる「極貧生活区域」です。テレビや映画などでよく見る、川岸に掘立小屋を建てて、一家10人くらいが6畳一間くらいに過ごしていたり、ゴミの山のすぐ近くで生活していたりという感じです。
まず、訪問したのは大きな川の岸に、日本でいえば「長屋」みたいな家を並んで建てている地域でした。中は暗く、4畳半くらいの部屋が1メートル間隔くらいで並んでいて、いや、並んでいるというよりは、大きな土間を真ん中にして、両脇3方に部屋がありそれぞれに別々の家族が暮らしています。
部屋の中に古びたテレビが1台置かれている家、ゴミ箱から拾ってきた布切れをつなぎ合わせてテーブルクロスを作り、それを売って生活の糧にしている家、訪問したら子どもだけがいて、お母さんはと言えば…川に落ちそうなギリギリのところで露天で髪を洗っていた家、暑さも相まってトイレの臭いが立ち込めている家、入ってすぐの部屋にござとドロドロに汚れた枕が置いてあるだけの家…などなど。
家の材質はほとんどがコンクリートで、2階建てです。しかし、2階建ての2階部分も4畳半っ暗いの間仕切りになっていて、別々の家族がすべて使っています。2階に上がる階段は、木製で、湿気と古さで今にもれ崩れそうだったり。危うく足を踏みはずすところでした。
1階部分は長屋に沿って、長い共有の廊下のような場所が続いています。そこで暑さの中、無邪気に遊ぶ子どもたち、すぐ外には檻の中につながれた小さなやせ細った犬。。。
と、書くと、どんなところや・・・と当然思うでしょう。そして、事実、我々日本人の目から見れば、そこの生活環境は決して悪いどころではないと思います。
しかし、僕が何よりも感じたのは、そこにたくましく生きる人たち。そして、子どもたちの楽しそうで生き生きした幸せそうな表情ですよ!!
たくさん写真を撮らせてもらいました。驚いたのは、どの家庭も家の中の様子や自分たちの身の回りのものをカメラに収めることを一人も拒まず、「どうぞ」というのです。さらに、写真を撮らせてというと、どの家庭も、どの子どもたちも、とってもとってもいい笑顔をしてくれました。
色んな家々を回るうちに、僕は「この人たちは確かにお金がないけれど、決して不幸ではない」という以前から持っていた思いが確信に変わりました。
この人たちは貧困だからといって、僕にお金をねだってくるわけでもなく、自分たちの悲しい話をして同情を誘うわけでもなく、みんながみんな隣に住む人を知り、お互いに貧しいながらも助け合って「生きて」います。
一昔前、ブータンの国王がGNP(国民総生産)ならぬGNH(国民総幸福)という考え方を発表しました。 彼のリサーチによると、GNPが高い国は必ずしもGNHが高いとは言えないという結果になったそうです。
GNPが高い≠GNHが高い
ということですね。
それをまさに物語っているのが、今日のフィリピンの事例ではないでしょうか。
我々日本人は、世界から見ると非常にリッチな国だといわれていますし、日本人はお金持ちだと非常に多数の人々から思われていることは事実ですし、実際、世界のほかの国々と比べると、総じてとてもそうだと思います。
しかし、日本人はみんな幸せでしょうか?カメラを向けて、今日の子どもたちやその家族と同じような笑顔ができますか?お金がなくても、家族と生きていたら嬉しいと思うことができるでしょうか?
みんな自分の暮らしにいっぱいいっぱいで、仕事に手いっぱいで、笑顔になる余裕があまりないんじゃないかな。少なくとも僕が見てきた日本の世界では、満員の通勤電車に揺られ、毎日遅くまで仕事をして、帰ったら家族は寝ていて・・・。一方で子どもたちは、ある時は受験勉強に追われ、友達と遊ぶこともままならず塾通い。学校と塾しか知らない子どもたちが大勢いるんです。
さて、幸せの尺度はもちろん人によって違います。お金がないと幸せになれないと感じる人もいるでしょう。確かにお金は幸せに暮らすための1つの要素ではあると思います。でも、やはり「生きている」+「楽しいと思うこと」がシンプルだけど大切なことなんかなと思います。
自分は今本当に幸せですか? 幸せってなに?
これを読んだ方々、誰でもいいので、ぜひいろいろコメントください。
次号は、その学校のことを書こうと思います。またまた、熱い内容になると思うので乞うご期待!
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