京極食堂奈於 | 京都1975

京極食堂奈於

京極食堂奈於
う゛ぁかでかい!!こんなに無邪気で豪快などんぶりを、さも当たり前のようにさらっと出してくれる「京極食堂奈於」は、なんとも素敵な存在なのである。新京極の喧噪を背に、「八千代館」を目印に裏寺通り方面へ歩を進めると、「京極東宝1・2・3」の向かい側に「京極食堂奈於」はある。写真はその名も「一銭揚げどんぶり」。さつまいも、玉ネギ、紅生姜等をカラリと揚げたジャンク風のかき揚げ「一銭揚げ」に、海老、茄子、白身魚の天麩羅がのっけられた、この店オリジナルの天丼である。写真からはスケール感が掴みにくいかもしれないが、どんぶりの大きさが一般的なラーメン鉢ほどの大きさがあり、例え食いしん坊であってもそのボリューム感には結構ビビらされる。これに小鉢一品、味噌汁、香の物が付いて¥700ぽっきりというのは嬉しい限り。カウンター背面に並べられたキープボトルが物語るように、夜は酒飲みいの店に様変わりする同店。小さな厨房は、ガスコンロ二つに油鍋一つというシンプル且つミニマムな構成。にもかかわらず、注文したら何でも作ってくれそうな大将のフレキシブルな「男料理」っぷりが、間もなく三十路を迎える私にとっては、なんとも羨ましく映るのであった……。人なつっこい、屈託のない笑顔で話しかけてくる大将の人柄がこれまたチャーミングで、まさに「看板娘」ならぬ「看板大将」。しかし、きっちりと清潔にキープされた厨房を見るにつけ、料理人としての確固たるイズムを垣間見るのである。昨年暮れに訪れた時は、近くにあるOPAのおしゃれ店員達が忘年会をしていたりと、着々とファンを増やしつつあるように見えたが、ランチ時はうって変わってわりと空いていたりするのがちょっと寂しかったりする。この記事を読んだ人は、京都の中心部ということもあり、お買い物、デートがてらに是非一度は訪れてみてください。そして、その時は「京都1975」を見ました!と、大将にひとこと言ってください。別に特典は何もないですけどね。すみません。