鳥彌三あざみ | 京都1975

鳥彌三あざみ

鳥彌三あざみ 京都文化博物館のろうじ店舗に、鶏料理の老舗「鳥彌三」が出店する「鳥彌三あざみ」。こちらの親子丼は「鳥岩楼 」と好対照な内容で、じゅるじゅるとした柔らかい食感はほとんどなく、鶏肉、卵、ご飯、それぞれの具が混ざり合わずに自己主張をしてくる親子丼と言える。少し固めに炊かれたご飯の上に、唐揚げ大の豪快な大きさの鶏肉を有する卵部分。汁っ気が少なめで、口の中で「ガツガツ」としっかりとした食感を楽しむことができる。上の具をおかずに下のご飯部分を食べるというイメージが当てはまるかもしれない。真ん中に落とされた生卵の黄身を潰し、具とご飯を融合させて食べる瞬間は、この親子丼にとって非常に重要なイベントの一つと言える。「鳥岩楼 」の親子丼で卵が小さなうずらだったのは、単なる飾りのためであって、本来的には必要が無かったんだと、「鳥彌三あざみ」の親子丼を食べてみて痛感した次第である。例えるなら「鳥岩楼 」の親子丼が柔らかく、女性的であるのに対して、「鳥彌三あざみ」のそれは豪快で、男性的であるという印象。個人的には、「鳥彌三あざみ」のほうが好みだったりするが、もし機会があるなら、食べ比べをして頂けると面白いと思う。親子丼はやはり奥が深い。

鳥彌三 あざみ (とりやさ あざみ)
★★★★ 3.5