カブちゃん | ちくちくタウン

カブちゃん

俺は


煮た大根なんか嫌いだ。


おでんもキライだが


それに伴い、煮た大根も嫌いだ。


煮ない大根は好きなのに


煮る事により


キライになる。


初めて大根を煮た人、


かっこ悪い。


イジメ、


かっこ悪い。




そういや ど根性ちゃん はどうなった!?


まだ折られても


がんばってるのか・・・?



この前、


ど根性ちゃんの役所の方々が


ど根性ちゃんのイルミネーション作って喜んでたなあ。



ど根性ちゃんはみんなに


勇気を与えるなあ。


アスファルトを突き破り


路上に生えてる大根。




俺も頑張ろう!


って感動を与えるなあ。






・・・・・・・・・。



種・・・・・・・、




種・・・・・、





埋めていこうかな・・・・・・。



路上の隙間に・・・・。



種・・・・・、



大根の・・・・。



色んな場所にいって



路上の隙間があれば種を植えていく。




そして皆に夢と希望を与えるのだ。


すばらしい事だ。






種がアスファルトを突き破り、


大根が顔を出す。



皆がワイワイゆってるところを



影からそっと観察して






ほくそ笑むのだ。





俺が植えたとも知らずに



民どもは ワイノワイノ ゆうのだ。



うーん、ゴールドエクスぺリエンス。




・・・・・・・・・・、





そのうち、


大根じゃ物足りなくなり





かぼちゃとか


すいかとか



・・・・・。




カブトムシの幼虫とか・・・・・。


エスカレートするのだ。






時期になると


カブトムシが顔を出すのを



市民皆が周りを囲んで応援するのだ。






カブちゃんとか呼ばれるんだ。



ガンバレー!! カブちゃん!!



今にも声援が聞こえてきそうだ・・・・・。













「あ、こんなところに 隙間が・・・・・。


子供が転んだりしたら危ない危ない。


役所に連絡してちゃんとアスファルトで埋めてもらおう。」




・・・・・・と、なれば


カブトムシは一生出られないなんて事もありうるな。





よく考えたら、


アスファルトの下ってすでに


カブトムシの幼虫の死骸でいっぱい


なんじゃないだろうか・・・・・・。







・・・・・・想像したらこわい・・・・。