前話の続きですが、「好きだよ佐賀関」(鳥羽一郎歌手)の2番には、「こませ」が登場します。こませを詰めて海に投げ込む、とあるので、大型魚を狙った船からの釣りです。

 

ところが、3番には、サバやアジが登場します。これらが大型魚でしょうか。そこで、3番の歌詞を注意深く読むと、サバサバは、豊後の女性の気立てです。また、アジも同じく豊後女性の引きや当たりが、ひとアジ違うとなっています。

 

これだけ、心理的余裕があれば、3番にあるように船足が軽くなり、心も恋女房に向かって軽くなります。「男の港」(鳥羽歌手)の勇壮一途の歌詞も秀逸ですが、このような一部ウエットな歌詞もまた本洒落の極みなのです。