この事を書くか凄く迷った…

息子は、自死したと言う事がなかなか受け入れられなかった。


原因は、職場のいじめ

しかも、自分の所属部署でなく、余所の部署からだった。

息子は、誰とでも気さくに話し、直ぐに誰とでも仲良くなっていた。

よく二人で、ツーリングへ行った。

行った先でも、そこで会った人達といっぱい話しをして、長話になっていた。

そんな息子を見て、親ながら感心していた。


4月から赴任先へ行き、そこでもいろんな人と仲良くなっていた。

ガソリンスタンドのおっちゃん

魚料理の美味しい小料理屋の大将

その小料理屋では、二回目の来店で大将から「ずっと昔からいる常連だな(笑)」と言われたそうだ。

そこの常連さん達とも仲良くなっていて、「ずっとここにいろ」「○○○、○○○」と可愛がってもらっていたと亡くなってから聞いた。


職場の方もいつも明るく誰とでも気さくに話していたと聞いた。


ただ、一つの部署は違った。(2つしか課はない)


息子は事務官だった。

いじめをしていたのは、技官達だ。



まだ調査中で詳しくは言えないが

GWに帰省していた時、息子から転職を考えてると打ち明けられた。

まだ就職して1ヶ月 正味20日しか職場に行っていない。

えっ?と思ったが

「お前の人生だから好きにしなさい。」

と、答えました。

何かの相談があると必ず私にしてきていた。

理由を聞くと、パワハラ紛いな事をずっと受けていると

詳しく聞くと、ある特定の人物から始まっていた。

息子は

「自分の部署の人に言われるのは、自分に悪い所があるから納得もできる。全く仕事上関わりの無い、挨拶程度の部署にされるのは辛い」と…

他にもいろいろ聞いた。

続けながら探すと言っていたので、先ずは官舎を出る事を進めた。

息子も、先ずはアパートを探す事で納得し、勤務先へ帰って行った。


5日の朝に見送る時が最後の姿だった…


「無理するなよ。」

と、言うと

「おう❗」

と、一言だけ笑顔で言った。

家内とは、拳を突き合わせていた。


勤務先に帰った後も、気になっていたので毎日電話をかけていた。


6日は、スマホが壊れたと朝、キャリアから電話してきた。

「またかぁ よく壊すなぁ」

と言うと 

「まあまあ(笑)」

息子は、よくバイクに乗ってる時にスマホを落としたりして壊していた。

夜電話すると出なかった。


7日 仕事帰りに電話すると、コンビニで夕食を買っていると

言い、少し話しをして切った。


8日 電話をしてもでない。

週末に小料理屋へ行くのが楽しみと言っていたので、行ってるんだろうなと思った。
(実際行っていて 気の合う人達との最後の会話のつもりだったのだろうか…)

9日 日中電話しても出ない。

夜、電話をすると、ようやくでLINEがくる。

「声響くから出れないから、なるべくLINEにしてくれ」

少しやり取りをして

「お前がストレスで潰れないか心配だ」と、言うと

息子は

「まあ 大丈夫よ」

と…


10日 昼前におはようとLINEするも既読がつかない。

まだ寝てるのかな?

前日のLINEで言ってた事もあり、連絡を待つが来なかった。


11日仕事に行っていると、家内から電話があり 職場に来ていない、官舎に様子を見に行ったが居ないと連絡があったと伝えられた。

急いで家に帰り、息子のスマホに連絡を入れたが呼び出し音はなるが出ない…

取り敢えず勤務地へ車で向かう。

途中で家に帰って来るかもと引き返し、連絡を待つことにした。


夕方知らない番号から掛かってきた。

市外局番を見ると 勤務地の番号だった。

警察からだった…

遺体が見つかったと…

ここからはあまり覚えていないが、直ぐに向かう。

この後は、いろいろ有りすぎてあまり記憶が無い。


明日、葬儀って時になった夜

なぜか気になり 息子のスマホをもう一度調べた。


遺書が見つかった…


娘と一緒に調べても見つけれなかったのに…


自殺する事のいきさつ

家族 友人 世話になった人への感謝の言葉


最後にいじめを行った者達への言葉



怒りと後悔が押し寄せてきた…


翌日、なんとか身内だけの葬儀をおこなった。

ここから一週間、喪失感、無気力、助けてやれなかった事への後悔、何とも言えない気持ちでいっぱいだった。


一週間ほどして 連絡が取れないと友人が連絡してきた。
亡くなった事を伝えると、他の友人達と心配していたと話してくれた。

遺書に、友人達に相談して励まされたと綴っていたので GWの話でよく出てきた友人達に連絡を入れ、どんな事を相談していたか教えて欲しいとお願いをした。

後日、詳細にpdfファイルで送ってきてくれた。

ショックだった…

いじめは、4月二週目から始まっていた。

息子も理不尽に行われる行為に、どうしていいかわからないと 友人に打ち明けていた。

三週目からは、就業中、その部署全体から陰口嫌味を聞こえごなしに言われ続けていると…

官舎での生活も絡めて言われる…

オフの日も気が休まらないと…


怒りが沸いてきた。


同時に、後悔が溢れてきた。


何も出来なかった事

助けてやれなかった事

「しんどからったら、いつでも帰っておいで」と言えなかった事

息子に話した言葉の選択が間違っていた事


それから、自責の念と怒りが交互にやってくる。

生きているのが辛い…

でも、娘を残して行く事は出来ない…

この想いも交互にやってくる。


本当に苦しい…

息子はもっと苦しんだ。

息子は、今楽になって家でゆっくりしている。


私は、やらないといけない事が出来た。

息子は、好んで死んだんじゃないって事を証明しないといけない。


いじめを行った奴らは、今日ものうのうと普通に生活している。

理不尽な世界…