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ブリ部屋管理記録

クワガタ好きな社会人のクワガタだったり日常だったりとかの雑記。
更新は遅め、Twitterで活動中!

お疲れ様です。

2/25に開催されましたインセクトフェスティバルに行ってきましたのでご報告です。
今回は自分と普段から仲良くさせて頂いているお二方と回ってきました。
(どうやらアメブロの繋がりの方もご来場されていた様で、挨拶に伺えず申し訳ありませんm(_ _)m)

購入品は
クワガタ標本各種
計22点。
中でもケルブスの未纏足品(華滝様出品)はかなりの迫力で即購入...笑 


アクティオンゾウカブト
フレンチ・ギアナ産WD(ツノゼミ屋様出品) 
めっちゃ破格でした。隣で友人がタイタンオオウスバカミキリの未纏足を購入後、こちらを買うか予算を見て葛藤していたのでお土産用にと購入。なので3点購入しました爆笑
そして纏足が済んだものがこちら
ゼブラノコギリクワガタ??
シブヤン島産
なんで?ついてんのかって思われる方が多いと思われますが、私が記憶してる限りシブヤン島のゼブラノコギリは記載がなかったからです。
ちなみに出品元の方は
「コレゼブラじゃないかもしんない。あまりクワガタに詳しくないんだけどね笑」
とお話されており、私も帰宅後調べてみてびっくり。って感じです。形状的には原名亜種であると思われますが、地域的には近いのがsp.luzonensis(ルソン島)であり、少し離れてsp.ledae(ミンダナオ島)。原名亜種はパラワン島での記録がある様です。
アクティオンゾウカブト 
上で紹介した個体です。
2頭居るので片方はユーロ式をやってみよう!
と思い見様見真似でやってみました笑

以上が今回の購入品になります。
他はX(旧Twitter)のNari君に初エンカしたりと色々ありたっぶり楽しんできました。
ここからまた未纏足コレクションの消化に入るので暫く新規購入はお預けかな〜と思いつつ、ぼちぼち産卵セットの割り出しもやらないとな〜と優柔不断に過ごしていく予定です笑
 では、今日はこの辺で。



ブルイジンノコギリクワガタ(亜種ボーマンス)
Prosopocoilus bruijini bomansi (Lacroix.1972)
インドネシア・スライヤル島産・WF11

インドネシア・スライヤル島にのみ生息する希少亜種。
ブルイジンノコギリとしては小型な種類で、35mmあれば見れる形になるらしい。
ペレン亜種及びスラウェシ亜種を飼育した経験からすると割と簡単に大歯になるかな〜と思いつつ購入。



2023年3月頃より産卵セットに投入。
内容はコバシャ小ケースにばくさん君。材1本。
要はフッツーの産卵セット。
4月に試し割り実施して卵を4個確認。
そのままプリカにて放置。


同年9月には♀が羽化。
最速で約半年程度とかなりサイクルは早い印象。
10月にはさらにもう1個体♀が羽化。

同時期には極小ながら♂も羽化。
小型個体であれば羽化ズレは怖くない様な気がする。

年明け前にはこんな感じでマンション状態に。
今回の種親達を標本にしたもの
正直このサイズ感の纏足めんどい←

〇感想と反省
サイクル自体は容易に回る。
WF11→12ということもあり途中での落ちが心配されたが問題なし。
只、終始120ccでは狭かった様で個体の大型化には繋がらず。容器をケチるのはいい成果には繋がらない事を痛感させられる。
次世代WF12→13では最低500ccでの管理を行うことでどうなるかを検証してみたい。
と思ったが羽化ズレ+管理ガバで♀居なくなったので絶えました。( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)

お疲れ様です。

2/25の浜松町インセクトフェスティバルは仕事の休みが取れたので伺います。

尚、24日のkuwataは休みが取れませんでした‎( ꒪⌓꒪)



※本日は写真とか無いです。

本日は昆虫に関わる法令について解説します。

①絶滅の恐れの有る野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)

先ずはワシントン条約です。人によってはCITESと言った方が分かり易いかもしれませんね。
上記の条約の英語表記
Covention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora
の頭文字よりCITESと呼ばれています。

こちらは附属書Ⅰ〜Ⅲに分けられます。

昆虫類、特にカブトムシやクワガタの仲間では
附属書Ⅱにサタンオオカブト、附属書Ⅲにマルガタクワガタ属が該当します。
この2種類についてはよくWildはもう入ってこないという話を聞くと思いますがこういう事です。
サタンオオカブトについては2010年に指定された為それ以前の個体であれば標本、累代個体が残っているかもしれません。

②種の保存法
国内外の絶滅の恐れの有る動植物について、種の保存に必要な措置を定めた物です。
主に国産種の採集禁止指定が入る時はこの法令によるものが多いと思います。

ヨナグニ、ウケジマ、オキナワマルバネが該当します
(タカネルリクワガタについては緊急指定されたものの
現在は解除)

③国内希少野生動植物種
日本の絶滅の恐れの有る動植物の種の保存に関する法律(上記種の保存法)に基づき指定されている動植物の事。
アマミミヤマ、アマミマルバネ、アマミシカが該当します。
市町村レベルの物もある為、採集に行きたい時は確認しておく必要があります。
例):富士宮市におけるギフチョウ、岩手県全域におけるイワテセダカオサムシ等

④市町村条例 
市町村レベルでの絶滅の恐れのある昆虫の保護を行う条例の事を指し、呼び方は市町村で変わります。
トカラ列島、御蔵島、三島村、に生息するクワガタムシ、ヤエヤマノコギリ、ヤエヤママルバネ、チャイロマルバネ(石垣市のみ)が該当します。
例)十島村昆虫保護条例等

⑤現地保護指定
主に海外の昆虫で用います。
例)野生動物保育法(台湾)におけるシェンクリングオオクワガタ、タイワンオオクワガタ

フランス バス・テール島におけるヘラクレスオオカブト原名亜種の保護等

※インドにおけるギラファノコギリクワガタ原名亜種が天然記念物であるとの話もあるが根拠となる資料が見つからなかった為、資料捜索中。情報あったら教えてください。

⑥検疫有害動物 
昆虫やダニ、線虫などにおいて有用な植物を害する生物。
例)ヒメカブト(亜種ギデオン)、ゴライアスオオツノハナムグリ等

この他にもインターネット上での販売が禁止されている種類(ヤフオクにおけるオオクワガタ)等ヤ天然記念物(ヤンバルテナガコガネ)等の様々な法令より規制されている種類が存在します。

また、市町村条例の中にはマナーの悪い採集者と現地の方とのトラブルにより採集禁止となった事例も存在する為、これ以上マナーの守れない。印象の悪い採集者が増えれば今後規制は強くなります。当たり前の事ですが。

この様な事態の加速の一因とならない様に、私自身気をつけていく次第です。

では、今日はこの辺で。


新年明けましておめでとうございます。

本年も何卒宜しくお願い致します。



さて、本日は標本についてお話していこうと思います


①標本を残す意味とは?


これはかなり個人によって考え方、捉え方に差があるものと思いますので私個人の意見としてお考え下さい。

①の表題についてですが、データを残す為と考えています。

例えば絶滅危惧種を偶然採集して標本に残したとしましょう。

数が少ないのに可哀想等のお気持ちが出るのはご最もですが、標本を残す事で何年何月迄はこの地域に棲息していた。という明確なエビデンスとなります。

※エビデンス...根拠の事。

写真ベースでデータを残せばいいと思われる方も居られると思いますが、種類によってはゲニタリア(交尾器)の形状での比較等、見た目だけでの見分けがほぼつかない種類も存在する点。合成写真による虚偽の報告等ある事を考え、標本として残す事が1番確実と考えられます。

また、ブリーダーの方(主にカブト、クワガタ)においては思い出の個体の為、標本を残したいという方を多々居られます。

例として、とあるお店から生体を購入しましたが、お店の閉店により、もう手に入らない系統となってしまった場合や、初めて飼育した種類などが挙げられます。


ですが、最終的に標本として残すかどうかは採集者及び飼育者次第です。自分の考え方を押し付ける様な事が無いことを切にお祈りします。


②タイプ標本とは?

タイプ標本をご存知でしょうか?

稀に販売されている事もあるので見かけた事がある方、購入して所持している方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に解説します。


多くの場合、タイプ標本には赤いラベルが付いている事が多い気がします(タイプ次第で色を変える場合も有るそうです)

そんな赤いラベルが付いている標本ですが、その種類を記載する時に用いられた標本を意味します。

詳しく言うと論文に記載した形質の保証、要はこういう形です。を示すために使った標本という事になります。

しかし、一部の種類は大顎の形や体の模様等に個体差が存在します。その為、タイプ標本にはタイプシリーズと呼ばれる幾つかの分類が存在します。


①担名タイプ

新種として記載した個体の形質を保証する唯一の標本

ホロタイプ、シンタイプ、ネオタイプ、レクトタイプ等が該当します


②担名以外のタイプ標本

こちらについては担名タイプの予備や観察を行う上での補助的な役割を持つ標本となります。

例として、Aという個体を10頭用意して新種として記載。内1頭をホロタイプに指定した場合、残りの9頭がこの部分に該当します。

パラタイプ、パラレクトタイプ等が該当します。


③標本の種類について

標本というと多くの場合昆虫標本や骨格標本を連想するかと思います。ですが一口に標本と言っても種類は多岐に渡ります。そこで代表的な種類の標本について軽く紹介します。


①乾燥標本

乾燥標本とは、検体となるサンプルを乾燥させて保存している場合に云います。昆虫や骨格標本で用いられます。


②液浸標本

こちらは検体となるサンプルを保護液中に保存しているタイプの標本です。簡単に言えばホルマリン漬けの事ですね。魚類や水生昆虫、寄生虫に用いる事が有る標本です。


③樹脂標本

こちらは検体を樹脂中に封入した標本と、検体の細胞をポリマーにて置換した標本(プラスティネーション)の事を指し、内臓組織や昆虫のアクセサリー等で用いることがあります。


如何でしょうか?私自信浅学の身で有る故、間違い等有るものとは思いますが、ご参考になりましたら幸いです。


では、今日はこの辺で。





ドンミヤマクワガタ WF1→WF2 


ベトナム クゥアンナム・タイザン産

2021年11月頃羽化

2022年4月産卵セット

セット内容:コバシャ中、カブトマット(BUBU) 

        加水量:通常〜やや多め位

2022年5月割り出し 15頭 

交換履歴
22/05/ 孵化 800cc
22/12/04 12g 800cc→1300cc COLORSクワガタマット 
23/03/13 13g 同上
23/06/25 14.5g 同上
23/08/21 前蛹11.2g
23/09/15 蛹化11.1g
23/10 羽化 68mm

以下写真




総評:
前サイクル(WF1)では大歯が出ていなかったが今サイクルでは大歯達成。前回は800ccで羽化まで持って行っていた為小型だったと考えると辻褄が合う。より大きくする為初齢〜2齢での1300ccへの投入を行う方がいいかと思う。蛹化した際に蛹室がドーナツ状になっていた為、暴れによるサイズのロスが有ったと推察。最後の餌変えのタイミングでボトルへの詰め圧を強くして次サイクルでは発生しないよう対策予定。


♀37.5mm
交換履歴
22/04  孵化
22/08/10 800cc(使用餌は♂同様の為割愛)
22/12/04 同上 8g
23/03/13 同上 8g 
23/05/18 蛹室形成
23/07/28 羽化

総評:
800ccへの交換後に伸びが無い個体。♀であることを考えるとこの時点である程度成熟し伸びが悪くなったと考える。次サイクルでは成熟の速さを考慮して餌変えスパンを早くしてみても面白いかもしれない。


♂(羽化中)
22/04 孵化 800cc
22/12/4 12g 800cc→1300cc
22/03/03 13.2g
23/06/23 15g
23/11/19 羽化 

総評:
15gまで乗っており、サイズ的には最初の個体よりちょっと大きくなったかな〜という印象。残念ながら顎ズレが発生している為サイズ自体は少し縮むものと思う。また、こちらの個体もドーナツ状に蛹室を形成している為詰め圧を見直す必要が有る。
蛹の時点で足ズレをしていた為カンピン羽化しただけでも儲けと思う事にした。

残り1ペアと1♀は里子。呑気に蛹やってるのが1♂。
合計4♂ 3♀の羽化。(ラストの♂次第では3♂...)

全体の反省
雌雄判別ガバリ過ぎ。
♂の平均は大体66mm位になる予定。
4♂中3♂は65mmを超えてるため親越え自体は達成。しかし70mmを超えていないので大型とは言えないかなと思う。♀はちゃんと見てやれていなかった為要反省。
次サイクルでは2齢初期〜辺りでのMOカワラへの投入を試験的に行ってみるか検討中。タテイタ系統のミヤマであれば恐らく大丈夫とは思うがサイズは全く期待せずに餌慣れを行う事だけを考えて次の次でどう化けるかがメインになると思う。

本日は以上になります。
ここまで読んで頂き有難う御座いました。

 
またまたまたネタがない為標本紹介です。
ギラファノコギリクワガタ亜種ケイスケ
Prosopocoilus giraffa keisukei 
インドネシア フローレス島 産 CBF2
ギラファノコギリクワガタ最大亜種。
種名のkeisukeiは記載者である水沼哲郎氏の次男の名前に由来する。
最大は120mm程になり、100mm以上になってくると非常に恰好よくなってくる。

 
ギラファノコギリクワガタ亜種ボロブドゥール
prosopocoilus giraffa borobudur
インドネシア バリ島産 WILD
一般流通する産地としてはジャワ・アルゴプーロであると思う。
ヒンドゥー教の寺院遺跡の名称にボロブドゥールがあり、そこに由来する。
ギラファノコギリクワガタの中では比較的小型の亜種であり、最大は100mm程
最も小型な亜種はティモール亜種のsp.timorensisであり、歯形がよく似ているが上翅が赤みがかった褐色となる
為、区別は容易である。
 
ギラファノコギリクワガタ亜種ダイスケ
purosopocoilus giraffa daisukei
フィリピン ネグロス島 CBF2
前述した水沼哲郎氏の長男の名前に由来する。
大顎先端の内歯の発達が弱く、上翅に光沢がある特徴がある。
ルソン島亜種sp.makitaiによく似るが、makitaiは先端の内歯がほぼ消失しており、その部分での区別が可能である。
ギラファノコギリクワガタでは2番目に大きくなる亜種であるが、野外品はフィリピン便で時折入荷する程度で、
keisukeiに比べ流通量はそこまで多くは無いかという印象である。
 
コルポラ―ルノコギリクワガタ
purosopocoilus corporaari
モルッカ諸島・ブル島 WILD
最大80mm程にもなり、意外と大型な種類である。
1996年3月に採取された個体であり、意外と古いラベルである。
というか自分が生まれる前である
あまりWILDの流通は見かけないが、飼育品の流通はある様に感じる。
それでも80mm近い個体は余り見かけず、貴重である。
 
カワノイシカクワガタ
rhaetulus crenatus kawanoi
中国 広西省 チワン族自治区 十万大山産 WF1
主立ってはベトナム産の個体が流通するイメージである。
カワノイをはじめとするシカクワガタはスぺキオシスシカクワガタ rhaetulus crenatus speciosusのグループであり、
非常に似通っており、詳細な分類を行うのが大変なイメージである。
種名kawanoiの由来については資料が見つからなかった為割愛するが、日本人名である事から記載若しくは献名を受けた日本人
がいる事が推察される。
 
シラフゴライアスオオツノハナムグリ(ゴライアスオオツノハナムグリ亜種オリエンタリス)
goliathus orientalis
コンゴ イトゥリ産 WILD
2009年1月採取
ゴライアスオオツノハナムグリの中でも大型になる部類の亜種であり、上翅の模様によってコンスペルサスと呼ばれる形も存在し、地の模様が黒く、白の班点が浮かぶ様な形態である。種名orientalisは東洋の~という意味であるが、コンゴ民主主義共和国はアフリカ大陸の中央付近であり、あまり意味合いとしてマッチしていない為、別の由来があると思う。
また、セマダラコガネ anomala orientalisはアメリカにて害虫として猛威を奮い、oriental beetleとも呼ばれているそうだ。
ミイロツバメシジミタテハ
ancyluris formosissina
ペルー産...だと思う(蝶額に入って為ラベルなし)

世界で最も美しい種類とも言われており、正直シジミなのかタテハなのかどっちかにせーやってのが本音

ミイロと和名がつく昆虫自体が色がきれいな種類が多い気がする。

因みにこれ裏面。

 
表はこんな感じ。
裏面の方がきれいって不思議
 
ルリタテハ
kanisika canace
岩手県 北上市産
2023年7月採取
おなじみ地元ラベル。
学名のkanisicaとは1世紀~3世紀に中央アジアから北インドにかけて栄えたクシャーナ朝を由来し、
種名のcanaceとはギリシア神話におけるアイオロスの娘カナケーに由来するとの事
間違っても黄金聖闘士とか言わない様に
 
 
チャイロチョッキリ
aderorhinus crioceroides
岩手県 北上市産
地元ラベルその2
オトシブミに似るが産卵形態に違いがあり、枝を切り落とすのがチョッキリ、卵を包み葉を落とすのがオトシブミである。
形状的にはオトシブミは胸部と頭部にかけて細く縊れており、その部分で判断が出来る。
 
アカマダラハナムグリ
poeciliophilides rusticola
岩手県 北上市産
地味に稀少な昆虫である。
東北地方においては準絶滅危惧種~絶滅危惧Ⅱ類に該当し、
岩手県レッドデータにおいては情報不足となっている。
その為、生息情報や繁殖環境について調べる必要がある。
幼虫の生息環境としては鳥類の巣にて生育する事が近年の調査にて判明し、
成虫の寿命も約1年前後とカナブン~ハナムグリとしてはかなり長い部類である。
しかし、前述の通り鳥の巣にて繁殖する為、ホストとなる鳥が減少してしまう事はそのままこの種類の減少に繋がってしまい、
環境全体を保全しない事には今後の種の存続も果たしえない。
都市近郊ではカラスの巣にて繁殖しているとの事で、場合によってはコウノトリ等の稀少な鳥と共生しているともとれ、
成虫は発酵した樹液を食し、オオクワガタ dorcus hopei binodulosusと似た環境に生息する為、
これが居る事はオオクワガタが居るかもしれないと言える為、今後発見したポイントを散策する事が楽しみになってきた。
 
 
今回は以上になります。
 
長々と読んで頂き有難うございました。
お疲れ様です。
本日もネタ切れの為、標本紹介となります。
 
まずはクワガタムシ系から
 
タイワンミヤマクワガタ(北部型)
Lucanus formosanus
台湾 新北市 三峡 WF1
アゴずれが発生しており安めに入手できた個体。
北部型と呼ばれる個体群は本種の中でも大型化し易い事で有名である。
学名にあるformosanusとは台湾の別の呼び方でフォルモサという呼び方があり、そこから来ていると
推測する。
しかしながら地名が学名になる場合、~ensisで終わる事が多いが、何故かformosanus

 
斜め前からのアングル
湾曲したアゴのカーブが素晴らしく、タテイタ系ミヤマらしさがよく出ていると思う。
 
メアレ―ミヤマクワガタ
Lucanus mearesii
インド・アルナーチャル州産 CBF1
1842年にHope(Frederick Wiliam Hope)氏によって記載された。
インド~チベット周辺に生息しており、金属光沢が美しい種。
 
前方からのアングル。
ウェムケンミヤマ(Lucanus wemckeniやミシュミミヤマ(Lucanus mishmi)に近いとの事であるが、
ハンスミヤマ(Lucanus hansi)系統である認識でいいのだろうか?
 
エラフスミヤマクワガタ
Lucanus elaphus

アメリカ・ミズーリ州産 CBF2

アメリカのクワガタではあるが、形状はユーロミヤマ系のそれである。

これについてはケンタウルスオオカブト(Augosoma centaurus)と同様にかつて祖先とした種類が存在した大陸

(ゴンドワナ大陸)が別れ南アメリカ及び南アフリカとなった様に、ローラシア大陸が北アメリカ及びユーラシア大陸に分離した際に種として分岐し、現在に至る物と推測される。

 

前方アングル
学名のelaphusにあるように鹿の様な大あごが印象的である。
 
 
ビタリスミヤマクワガタ
Lucanus vitalisi WF2
ベトナム・イェンバイ産
以前飼育記事にまとめた種類
同腹個体でありながら、形に差が発生している。
飼育レコード個体では右のように太さは無く、スタイリッシュな個体で、
大図鑑では左の様にマッシブな個体が存在しており、不思議な種類である。
もしかしたらエラフスホソアカ(Cyclommatus elaphus)とトゥルンカートゥス(Cyclommatus truncatus
の様によく見たら別種という可能性もあるかもしれない。
 
ミシュミミヤマクワガタ
Lucanus mishmi CBF1
インド・アルナーチャル州・プラ―ディシュ産
前述の通り、メアレ―やハンスミヤマに近い種類。
因みにブリードは失敗しました。
 
前方アングル
金属光沢はまさにメアレ―系統と言うべきか
 
ケルブスミヤマクワガタ(亜種アクベシアヌス)
Lucanus cervus akbesianus
知り合いから頂いた個体。
旧シリアのアクベシアヌス地方が由来とされている。
原名亜種は減少傾向であり、保護指定が入っている。
ってことはWD入らないはずでは
 
前方アングル
圧倒的迫力。流石ミヤマ系最大クラスの種類である
 
続いてカブトムシ系
ヘラクレスオオカブト亜種オキシデンタリス
Dynastes hercules occidentalis
エクアドル エスメラルダス WF1
以前とある方から購入させて頂いた個体。
コンスタントにWDが入ってくる種類であるが、何故か相性が悪い。
2回くらい失敗している。
 
 
オキシデンタリスについては、胸角の根元がカーブしてアーチの様になっているのが特徴。
頭角はリッキー(Dynastes hercules lichyi)によく似ている印象。
 
アクティオンゾウカブト
Megasoma actaeon 
以前標本として購入した個体。
最近ではレックスゾウカブト(Megasoma rex)との亜種分けが行われ、一般流通しているアクティオンとレックス
がよく似ている為、気付かずに混ざってしまう可能性が非常に高く、管理はより慎重に行う必要がある。
前足の腿節や頭角と胸角の形状バランスにて区別可能との事の為、
サンプルを増やして比較してみようと思う。
 
 
本日はここまでです。
長々と書きましたが、最後まで見て下さった皆様、有難うございました。
 
今回はネタ切れなので標本紹介です


カブトムシ系 

ヘラクレスオオカブト亜種ブレウゼニ
Dynastes hercules bleuzeni
Venezuela KM88産(飼育品)
現在はヘラクレスオオカブト亜種トリニダデンシス
(D.h.trinidadensis)のシノニムとされている。
しかしながらトリニダード・トバゴまではベネズエラから757kmの距離があり尚且つ海を渡る必要が有る。
物理的にかなりの距離があり陸続きという訳でもないのにこれを同種とするのはゲニタリアの他にも比較を行った上なのか、浅学な為不明。個人的にはトリニダード・トバゴがかつて陸続きだった自体に共通の祖先(bleuzeniとtrinidadensisに分岐する前のD.h.sp)が存在しそこから分岐したと考える方がそれっぽい様な気がするが...

ヘラクレスオオカブト原名亜種
Dynastes.hercules.hercules
Guadeloupe.is (飼育品)
おなじみヘラクレスオオカブト原名亜種。
纏足方法をユーロ式(足を曲げて弧を描くようなスタイルにしたもの。)に変更。当たり前のことだが現在では保護指定動物であり、野生個体の捕獲が禁じられている。(研究目的を除く)以前ヤフオクにWF1だったかの原名亜種が出品されていたが、凡そ野外品ではなくフェイクラベルと思われる。ドミニカ共和国にも原名亜種が生息するが、昨今ではドミニカ共和国ラベルの個体はほぼほぼ見かけず、また標本としても流通はグアドループ島が多く、ドミニカ共和国ラベルは正直見たことが無い。


次にクワガタ系
エラフスホソアカクワガタ
Cyclommatus elaphus
North-Sumatra berastagi tongkoh
2003年5月採集品。
基本的に流通する産地と言えばMt.Dempoだと思うがこちらはまた別の産地である。こんな産地有るのかなと疑問に思ったところFacebookにて某ムック本で有名なY氏より「ブラスタギ自体からあまり虫が来ない」との回答を頂き、産地として存在する事が判明。Mt.Dempo自体が流通し易いため主流な産地になっている様だ。そもそもDempoにしかいなかったらとっくに保護指定とか絶滅危惧とかなってるやろとか言わないで。
近縁種としてCy.truncatusやCy.kirchneiが知られる。
と言ってもkirchneiは標本すら見た記憶無いが...
 


ビソンノコギリクワガタ原名亜種
Prosopocoilus.bison.bison
インドネシア KEI島 野外採集品
一時期(2019位?)に結構WDが入った記憶。
最大亜種cinctusはニューギニア島に生息する。
60mmを超えてくるためそこまで小型な亜種って訳では無い印象。ラベル間違ってcinctusで書いてるとか言わないで。
 

モーレンカンプオウゴンオニクワガタ亜種moseri
Alotopus.mollenkampi.moseri
Malaysia Cameron highlands 
2021年8月採集品
種名のmoellenkampiとはドイツの昆虫学者ヴィルヘルム・メーレンカンプ(Whilhelm mellenkamp)に由来する。この他亜種としてmoellenkampi.babaiやfuhstorferが知られる。カンチャナブリのmoellenkampi.spbabaiでいいのだろうか...??
因みにfuhstorferとはドイツの昆虫学者でありコレクターのハンス・フルストルファー(Hans fuhstorfer)に由来。
最後に蝶から
ナルキッサスミイロタテハ
Agrias narcissus
ラベル無し。
よくミイロタテハをアグリアスミイロタテハって言うけど実際問題アグリアス(Agrias)は属名だから和名にしたらミイロタテハミイロタテハって言ってる様なもんじゃね??
と、これでも極々一部の標本ですがそろそろ文章書くのに疲れたのでこの辺で。

それでは〜

お疲れ様です。


2023年8月1日時点でこのブログを開設してから早いもので10年経ちました。 


当時中学2年生だった私は気づけば社会人6年目となり、生活の拠点も地元であった岩手県から神奈川県へ変わり、ブリードの環境や種類もだいぶ変わりました。



身長は伸びませんでした


これからも自分のペースでゆっくりと記事を書いていくつもりですので、何卒宜しくお願い致しますm(_ _)m


では、今日はこの辺で。