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tikiです。
(お気に入りのお皿に買ってきたキッシュを盛り付けただけ)
友人知人、初対面の方々。みなさん、私が「フランスの料理学校を卒業し、料理やお菓子の仕事をしていた」と話すと、「小さい頃から料理好き」だったと思うみたい。
でも、違うんですよ。
確かに、子供の頃から食いしんで、料理番組を見たり、料理本を読むのは好きだった。でも、料理なんてほとんどしたことがなかったのです。
高校生になって初めてボーイフレンドが出来た時。あれは、確か体育祭の前。周りの友達がみんな彼氏に手作り弁当を作る!と言うのですね。それなら私も~!!とテンションアップした、のはいいのですが、すぐにそのテンションは消えました。
なぜなら、料理を作ったこともなく、早起きが苦手な私に「手作り弁当」なんてハードルが高すぎたから。そして、彼に持って行ったのは、私の母親が作った、彩りの地味な愛母弁当だったのです(苦笑)。
食べることは好きだが、料理なんてほとんどせずに大人になったある日。母親が末期のすい臓がんだと知らされました。
余命半年。
もう何も手の施しようがないと。
その後、主治医から告げられた余命は2ヶ月。ですが、母は、それから2週間ほどであの世へと旅立ってしまいました。灰色の分厚い雨雲が空を覆っていた1999年6月のことでした。