

春が深まり、風がやわらぐころ。
静かに飾られるのが、5月人形。
兜(かぶと)や鎧には、
「身を守る」という意味が込められている。
それは戦うためではなく、
大切な命を守り抜くための象徴。
5月5日、端午の節句。
子どもが強く、健やかに育つようにと願う日。
小さな体に、
大きな未来がある。
その未来が、困難にぶつかったときも、
折れずに立ち上がれるように。
5月人形は、
“強さ”よりも“優しさ”を祈っているのかもしれない。
飾るのはほんのひと月。
けれど、込められた願いは一生もの。
今年もまた、
静かな愛情が部屋に宿る。




