耄碌 その4 | 旧・スネコタンパコの「夏炉冬扇」物語

旧・スネコタンパコの「夏炉冬扇」物語

スネコタンパコの、見たり、聞いたり、読んだりした、無用のお話

       

                                Cannon EOS 60D

 

 今まで使用してきたカメラ、Cannon EOS 60Dのオートフォーカスのモーターが空回りし、ピントを合わせられないことがしばしば起こる。特に、気温が低いと頻繁で、キーコキーコ音だけ立てて、一向に働かず、無茶苦茶イライラする。勿論、マニュアルという手もあるが、当方、耄碌激しく、ことのほか視力はガキの頃から悪く、とても自力でのピント合わせは無理というものである。

 これは余談だが、なぜ、ガキの頃から目が悪かったかといえば、それはウナギの祟りだ、と良く祖母はいっていた。そういえば、わたしが中学生の頃には、親子5人全員が眼鏡をかけていたし、オヤジは死ぬ何年か前には、どちらの目だったか失明し、一眼だった。ウナギと目とどのような関係があるのかというと、かつて祖父母は、東京で、ウナギ屋をやっていたらしく、これを捌くとき、いわゆる「目釘を打つ」ことに由来するらしい。ウナギの祟り、はて、孫の代まで祟るのだろうか。

 デジカメ一眼は、EOS 60Dの前、EOS D30を使っていた。これを購入したのが2000年の12月で、60Dに買い替えたのが2011年7月だから、ちょうど10年、今回も、また、ほぼ10年が経過したわけで、新しいカメラを買ってもバチは当たるまい。尤も、バチが当たれば、太鼓でよけるまで。

 今回は、Cannonはやめて、Sonyに決めた。株価を見ても一目瞭然、Cannonは右肩下がり、逆に、Sonyは(「鬼滅」効果もあって)右肩上がりで順調である。Sonyの総合力に、今のところ、Cannonは全く太刀打ちできていない。

 

         
                                                                    Sony α7C


 長考思案の結果、フルサイズミラーレス一眼α7Cの購入を決めた。まずは、「世界最小・最軽量」なところがいい。本体のみ(バッテリー・メモリーカード含む)での重量は509gである。山へ持って行くには実にありがたい。ちなみに60Dは755gあり、レンズを着ければ、1㎏を超える。つぎに、リアルタイム瞳AF機能で、人でも動物でも、常に目にピントを合わせられるというのは、まさに、恍惚5分前の老人向きではないか。更に、4K動画の撮影も可能ときている。

 しかし、取説などにはこんな風に書かれている。

 《S-Log2に加えて、シャドーからミッドトーン(18%グレー)にかけての階調特性を重視したS-Log3を搭載。S-Log3設定時は、14ストップの広い再現域を確保。色域は、S-Gamutの色再現性を改善したS-Gamut3や、ネガフィルムに近づけて設計されたS-Gamut3.Cineにも対応。デジタルシネマの色域であるDCI-P3より若干広く設定されたS-Gamut3.CineとS-Log3を組み合わせれば、DCI-P3や709ビデオカラースペースをターゲットにしたカラーグレーディングでの色調整が容易です。》

 デジタルネーティブにとっては、ツーといえば、カーといった風に、理解可能なんだろうが、当方には、毛唐人の寝言、というやつで、さっぱりわからない。「ガンマ表示アシスト」「ピクチャープロファイル」「TC」「UB」…etc. 社会のデジタル化が進むなかで、それに対応できないシステムでは、大規模なシステム障害を起こすことは必定。鳩が豆鉄砲くらったように、目をぱちくりするだけでは問題は解決されない。とはいっても、高性能センサーによって、視力の代替が可能になったわけだから、頭の方の代替も何とかならないものか。