研究者として特に解雇が平気で行われる海外で生活していくためには自分の市場価値というものを把握しておくことが大切です。
会社にとって存在価値がないと思われてしまったら解雇され、その後行き場がなくなってしまうというのは是非とも避けたいですよね。
そこで今回はどのように社会から価値というものを評価されるか、また、就職・昇給・転職などを鑑みてどのような可能性があるかを私の経験を元にまとめていこうかと思います。
評価基準1:企業活動に今後どれほどの価値を与えられるか?
企業から受ける給料に対してどれほどの価値を新しく提供することができるか。あなたを採用するということは数十年単位で新しいコストを支払い続ける必要があります。それに見合う経済的な価値はありますでしょうか?この経済的な価値というものをValue prepositionと呼びます。
ここで一つポイントとしては今やっている研究が直接新しい企業での利益活動に直結しなくてもいいということです。まったく同じような活動をやってしまうと法的な問題にもつながりうるので自分の技能の特に利用していない部位を有効活用できるような環境を探しましょう。
評価基準2:企業の抱えるテーマに対して自分がフィットしているか?
企業では新しい採用をする際に今後扱われるであろう研究テーマを事前に考えております。これらの研究テーマに対してマッチングしているでしょうか?より多くの企業から技能に関してマッチングしている場合、その分自分の社会的価値が上がります。
例えばAI研究者なんてそうでしょう、奪い合いになっていればそれだけ多くの可能性があるということです。
評価基準3:企業活動の実務経験<Very important>
これは過小評価されがちなトピックスですがこれまでに企業活動にどれだけ携わった経験があるか?アメリカでの大学院からの新卒はあまりとりたくないです。証拠に今はMastersをもって数年間の企業経験がある人間を博士と同等かそれ以上の待遇で採用することがあります。特に重要なのは以下の点です。
・知財
・コミュニケーション能力(専門分野を異にする人間)
・(企業ならではの)課題解決能力
・締め切りの概念
このほかにもうまく言語化できない内容もございます。企業ではこれらの技能があるか否かを面接で問う一方、すべて経験があることを示すことは難しいので実務経験の有無・年数という観点で評価しております。自分にもこのような技能があると考えているにもかかわらず、あまり採用プロセスが進まない場合にはこのような要素が関わっている可能性があります。
評価基準4:ヒューマンネットワーク(コネ)
これも日本と大きく異なる考え方のテーマです。日本ではコネ入社なんてとても悪い心証を得ますよね?
アメリカでは特に一緒に働いた経験のある人間からの推薦はとても有効です。例えば素晴らしい学術論文を発表したものの人間的に一緒に働けないみたいな人はいませんか?そういう人雇いたいですか?
このコネについてですが、ベストなのは社内の人間です。教授など会社から見たら外部にあたる人間からの評価よりも説明責任の観点からも。この際にも実績が十分にあることことがとても役立ちます。そのためにも企業でのインターンというのはとても重要な役割を果たすのです。研究室を数か月開けるというのは不安かもしれませんが、企業への就職を考えているようでしたら実は博士課程で一番重要なことかもしれません。
以上端的にですが海外での採用活動における評価基準をまとめました。いかがでしたか?