恒例、年度末ぶらり旅 24場所目は
成田山川越別院です
先に伺った喜多院の直ぐ脇に鎮座している真言宗のお寺です
成田山川越別院本行院は、江戸時代末に
石川照温師によって開創されました。
師は文化二年下総国葛飾郡に農家の三男として生まれ
俗名を留五郎、仮名を一心といいました。
幼少より他国に出てさまざまな困難に逢うなど
頗る波乱に富んだ生活を送る中、両眼を失明し前途の希望を失い
自殺を計ること三度に及びましたが遂に果たされませんでした。
すなわち師は、己を捨てることの出来なかったのは、
神仏の未だ己を見捨て給わぬためであると固く信じ、
成田山新勝寺に於て、断食の行に入りました。
この修行で不思議にも見えなかった両眼に異変を感じて
少しずつ見えるようになって、遂に満願の頃には
ほぼ元通り平愈することができたのであります。
そのため不動尊の偉大なる加持力、また
大慈悲に心から感激した師は、一生を明王のために
捧げることを誓い、天保13年に成田山の貫首、照阿上人を慕って
出家得度しました
由緒より