起業するときには普通はまず業態を何にするか考えると思います。銀行から借入れが必要な場合は当然事業計画書も作るでしょうし、大抵の人は開業準備に時間を費やし、業態に沿った社名やロゴを考え、名刺や挨拶状を刷って活動開始というような手順だと思います。
私の場合は特に何も具体的な計画がない状態のまま起業してしまいました。香港で開業したのは、理由はいろいろあるのですが、永住権が取れて会社設立に制約がなかったことと、資金的な部分が主な理由です。今となってはなぜあれほど無謀だったのか我ながら疑問です。
会社員を辞めるまではそれなりの会社でそれなりのエリア範囲の責任者でしたので、少しは人脈もありましたし、やめた会社とバッティングしない仕事をいくつか引っ張ってこれるだろうという自信がありました。実際大きな案件に噛めそうなところまで行ったのですが当時のリーマンショックの影響もあり、頼みの人脈が途絶え、仕事の話もご破算となりました。この案件は当てにしていましたし、渡航費や交際費もかなり突っ込んでいたので、契約の白紙撤回は正直相当こたえました。
そして全てをリセットし、ゼロから業態を模索するところから始めることになります。しかし、会社員時代の看板が外れ、世間はなかなか信用してくれません。
人前には出しませんでしたが、生産性の全くない自分への屈辱感と挫折感は大きかったです。傷口の浅いうちに再就職という選択もあったのですが、ここから私は自分自身の大改革を始めます。
あまり長くは自分語りはしたくないので個人的な事情はこの辺にしますが、商売とは「何を売るか」より「どのように売るか」です。
つづく
