今朝の「産経新聞」のコラム「産経抄」を紹介します・

わが国には、ギャンブル依存症の人は推定で00320万人いるそうです。

そこに我が国になかったカジノを3か所営業許可を出すそうです。

またまた、ギャンブル依存症にかかる人が多くなるような状況になるでしょう。

 

 

 

新聞のコピーは読みずらいので・・・。

 

歌手の三波春夫さんは、酒、たばこ、賭け事にまったく縁がなかった。地方公演に出ても、舞台を終えるとまっすぐ旅館に帰って、読書に励む。そんな三波さんも、カジノで遊んだことがある。ロサンゼルスで公演した際、ラスベガスに足を延ばした。

 ▼夜中、ホテルのカジノでは、三波さんと妻のゆきさんが、肩をよせあうようにしてスロットマシンに興じていた。「あんな楽しそうな三波さん、見たことなかったな」。公演をプロデュースした澤田隆治(たかはる)さんから聞いた話である。

 

 ▼カジノ解禁を含む統合型リゾート施設(IR)整備法が成立したのは、昨年7月だった。横浜市は今週中にもIRの誘致を発表するという。大きな経済効果と訪日観光客の増加が期待できることから、他の複数の自治体もすでに誘致を表明している。政府は2020年代半ばにも、全国で3カ所の開業をめざす。

 ▼三波さん夫妻のような客ばかりなら、何の問題もない。懸念されるのは、ギャンブル依存症である。もっとも、パチンコ・スロット、競馬、競輪、競艇…と、カジノ開業前から日本はギャンブル大国だった。

 ▼しかも、日本ほどギャンブル野放しの国は、世界のどこを見渡してもない、と作家で現役の精神科医でもある帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)さんは指摘する(『やめられない』集英社文庫)。その結果、ギャンブルがやめられない国内の有病者は320万人に達すると推定される。

 ▼本人が身を滅ぼすだけではない。親や親類が迫られる出費は、何百万、何千万、時には1億円を超える場合もある。被害を受けた人を含めれば約1千万人、国民の1割近くが苦しんでいることになる。カジノ開業より、忌まわしき“国民病”の撲滅の方が、国益にかなうのではないか。