日本は世界でも有数の長寿国として知られています。しかし、その一方で国民医療費は年々増加しており、健康寿命と医療費という二つの指標において課題を抱えていると言えます。

本来、人間にはホメオスタシスと呼ばれる生体恒常性があり、体温や血圧などを一定に保つ機能が備わっています。しかし、加齢や生活習慣の乱れなどによってこの仕組みが崩れ、体調不良や病気を引き起こしてしまうのです。

現代人の健康を脅かす生活習慣病

厚生労働省の調査によると、日本人の死因トップ3は「がん」「心疾患」「脳血管疾患」です。これらの疾患は、いずれも生活習慣病を悪化させることで発症リスクが高まります。

  • 糖尿病:血糖値が高い状態が続くと、血管や神経にダメージを与え、様々な合併症を引き起こします。
  • 高血圧症:血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高まります。
  • 高脂血症:血液中のコレステロールや中性脂肪が高い状態が続くと、血管にプラークが溜まり、動脈硬化を引き起こします。

これらの生活習慣病は、自覚症状がないまま進行することが多く、気づいた時には重症化しているというケースも少なくありません。

生活習慣の改善で健康寿命を延ばす

生活習慣病は、生活習慣の改善によって予防・改善することができます。例えば、以下のような点が重要です。

  • バランスの良い食事:野菜や果物、魚などを積極的に摂取し、塩分や脂肪分の多い食品は控えるようにしましょう。
  • 適度な運動:ウォーキングやジョギング、水泳など、週に数回、30分程度運動しましょう。
  • 禁煙:喫煙は血管を傷つけ、様々な病気のリスクを高めます。
  • 節度ある飲酒:過度な飲酒は血圧上昇や肝臓障害などの原因となります。
  • 十分な睡眠:睡眠不足は肥満や糖尿病などのリスクを高めます。

まとめ

長寿国である日本は、医療費の増加という課題を抱えています。その原因の一つは、生活習慣病の増加です。生活習慣病は、毎日の生活習慣を改善することで予防・改善することができます。健康寿命を延ばし、豊かな人生を送るためには、日頃から生活習慣を見直し、健康的な生活を心がけましょう。