遠い場所で生まれた憎しみから飛行機が飛んでいる。
ひっきりなしに飛行機がやってきては去っていく。
歩道橋の上でそれを見てた。
憎しみなんかおれには関係ないことだけど飛行機が飛ぶのを近くで見れてうれしい。
でも憎み合う人たちを眺めるのは大変なんだ。
おれには関係ないのに。
関係ないことで戦うのはいやだよ。
それでなくてもぼくのまわりは揉め事ばかりなんだから。
この歩道橋は大好きな場所だ。
ほとんど誰も通らない。
二時間くらいいて誰も通らないことがあるくらい。
そのちょうど真横を飛行機が通り過ぎる。
今、誰かが誰かを殺そうとしてるんだって言うんだ。
それをやめさせるために。
たくさんの飛行機が飛んでるよ。
いつもよりうるさい青空。
ぼくたちを守るために。
本当かなあ。
昔見たモノクロ映画を思い出すよ。
他人に巻き込まれるなんてうんざりなんだ。
おれは許さない。
青い空がちがう色になってもおれの自由を奪うなら。
生きてるのがこんなに好きなのに。
でも甘いかもしれないけど何も起こらないって信じてる。
誰でも人を信じたいんだから。
甘いのかなあ。
ちがうのかなあ。
おれはおれの愛する人のために一瞬で死ぬのかなあ。
もっと長い時間いっしょにいて、認めてほしいけどなあ。
おれはしっかり戦えるよ。
おまえのために。
憎しみってそんなに軽いものかなあ。
おれは利口ぶって人を騙そうとする馬鹿野郎を憎むよ。
おれはおまえのために生きるんだ。
やりたいのはそれだけだよ。
