稲村ケ崎 | ジャスミンライス流星群

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タイガーシノハラ オフィシャルブログ


 波打ち際で揺れる黒い影たち。
 いったりきたり。
 夏に遊びすぎるキリギリスに見えるけれどあれはただの影。
 今はまだ春になったばかり。
 冬が過ぎたばかり。
 高い青空には大きな茶色の鳥が群れている。
 回って飛んでいる。
 哺乳類の赤ちゃんを狙う猛禽類が鋭い目のきらめきを。
 砂浜ではしゃいでるのは過保護の猿の子どもたち。
 岩陰にたくさんの九龍虫が。
 飛行機雲があっというまに崩れてとける。
 ゆるめのソフトクリームと同じ哀愁。
 石を投げれば届きそうなあの島はヨットのビバリーヒルズ。
 ダイヤモンド色の夕日が落ちるの見て涙する悪人ども。
 善人のふりをするのは簡単なこと。
 お手本はどこにでも垂れ流されてる。
 街角のプラズマビジョン。

 鳥にミサイルを発射したって当たりはしない。
 おまえにとって鳥はばかに見えるかもしれない。
 ただそう思うことは大抵あてにならない。
 おまえが大きくなったって当てはまる。
 ただ思うなんていうのはだめな人のやること。
 集中して感じろ。

 潮風が髪の毛のすきまに入り込んだ。
 潮風に乗った砂の粒が髪の毛のすきまに入り込んだ。
 いきものの動きはどこかのすきまに潜り込むためさ。
 集中して見つけろ。
 どこかを。

 いったりきたり。