前回ブログと時系列が前後しますが書きます。

6/10(日)は東京・草月ホールにて上演された「Wake Up,Girls! 青葉の軌跡」を観劇してきました。

アニメ「Wake Up,Girls!」が舞台化された「Wake Up,Girls! 青葉の記録」が上演されたのが2017年1月のこと。
その続編ともいえるものが今回の舞台「Wake Up,Girls! 青葉の軌跡」です。
TVアニメシリーズの5話~7話がベースとなったものです。




出演者(敬称略)

・Wake Up,Girls!
島田真夢:吉岡茉祐
林田藍里:永野愛理
片山実波:田中美海
七瀬佳乃:青山吉能
久海菜々美:山下七海
菊間夏夜:奥野香耶
岡本未夕:高木美佑

・I-1club
岩崎志保:大坪由佳
近藤麻衣:松村芽久未
吉川愛:持田千妃来
相沢菜野花:堀越せな
鈴木萌歌:山下夏生
鈴木玲奈:立花玲奈
小早川ティナ:日下部美愛
高科里佳:松田彩希

・Twinkle
栗生みな アンナ:栗生みな
舞川みやこ カリーナ:舞川みやこ


松田耕平:一内侑
丹下順子:田中良子
早坂相:福山聖二



ここからは台本と自分がとったメモを見ながら印象に残ったことを順に書いていきます。

・opening
「誰かを幸せにするということ、それには三つのタイプがあると思う~」
という真夢のお馴染みのセリフ。
WUG7人が口にしながら過去へ遡る──
というところから今回の舞台が始まります。
もうね。最初のセリフで涙ぐんできてしまいました。
WUGという物語の主軸となる言葉ですからね。それを7人が喋ってるというのが感動的でした。
また、生で「Polaris」を見たことがない自分としては、その音楽が流れる中で北斗七星の立ち位置にいるのを見た時点でヤバかったです。

I-1clubと真夢が一緒に「リトル・チャレンジャー」を踊る姿はワクワクと同時に切なさを感じさせました。


・act1
グリーンリーヴズ事務所で社長がしれっと居て、前作「青葉の記録」の直後の話ではないんだなーと思いました。

真夢のメンバー紹介のモノローグがありました。
結構早口で喋ってましたがキャラが崩れてないところは流石まゆしぃ。

「7Girls War」ではTVアニメOPの実写版ともいえる映像が流れました。
WUG以外のキャラクターも登場してわちゃわちゃとした舞台上、I-1clubが7GWを踊る非常に珍しい光景が見られました。
よっぴーの「流した涙ファー」が聴けたのも嬉しいです^^
そのCメロで1列に並んだ後ろに、曲を作った早坂さんが立っているというニクい演出でしたね。


・act3
藍里の部屋にて真夢、藍里、実波が3人で「16歳のアガペー」について話すシーン。
ここはアニメにはなかったオリジナルですかね。
最初、真夢の唐突で控えめな「うんめぇにゃ」が可愛かったです。
「16歳のアガペー」のサビをアカペラで歌ったのには浄化されました。
いい声でいい歌だなと実感しました。

シーン終わりの転換で実波が皿に顔を突っ込んで直食いしたのには笑いました。


・act4
I-1のレッスン場のシーン、ここで麻衣が真夢に対する気持ちを話したのが印象的でした。
同じ一期生の志保や愛はアニメや舞台で言及してましたが、麻衣は珍しいのではないでしょうか。


・act5
WUGのレッスン、佳乃が「はじめま~す♪」と歌い上げるところで拍手喝采。この辺はよぴでした。

ダンスが苦手な藍里をアニメさながら(やや過剰?)に演じるあいちゃんが面白かったです。
他のメンバーもそれぞれの個性を表現しようとしてるのが確かに伝わってきました。

Twinkleの2人がここで登場し、「スキルアップの最後の仕上げは思いやり」「WUGらしさをどうお客さんに伝えるか」アニメ本編以上に名言感のある言葉を残していきました。オイシイポジションですね。

その後の街頭で藍里が早坂さんにフライヤーを渡すシーン。
「早坂さんがなぜWUGのライブに来ていたのか?」とは疑問に思ってましたが、その回答のひとつとしてもこれは運命的すぎるでしょうに。ゾクゾクしましたよ。


・act6
I-1clubと早坂さんの絡みはコミックぐらいでしか描かれてなかったんじゃないでしょうか。
「どうしてもっていうなら見てあげてもいいよ」と繰り返すもI-1メンバーにスルーされる早坂さん。
台本を見る限りここはアドリブのようでしたが、早坂さんの親しみやすさが増した気がしました。

初ライブでグダグダのWUG、アイドル界トップの貫録を見せるI-1のライブシーンの対比はどんでん返し状の舞台を上手く使ってとても分かりやすいものとなってました。
コミック収録の里佳が「りかっち」と命名されたエピソードがここに挟まれニヤリとしてしまいました。


・act7
早坂さんが社長にセイント40の解散についてツツいてました。
今回の舞台においては隠し味的な要素かつ、次に繋がりそうな部分で興味深いものでした。


・act8
早坂さんの登場に姿勢を正す未夕が後ろのセットにぶつかってましたがあれはアクシデントですかね?
よくぶつかるみゅーちゃんww


・act9
志保が「真夢がいるのよ『Wake Up, Girls!』には……」って言ってて真夢の強キャラ感が跳ね上がりましたね。
アニメだとWUGのことは歯牙にもかけない感じだったのでこういう空気になったのは新鮮でした。


・act10
「ゆき模様 恋のもよう」をレッスンBGMで流したときに、Twinkleの2人が登場して歌ったのには驚きました。

 


あぐらをかき、両手で支えて体を浮かせるというトレーニング。
今回のアドリブ(?)パートはここでした。

コテンところげるななみんカワイイ。
みゅーちゃんは「ふんっ!」と目を見開いて少し浮きましたね、後ろでまゆしぃが背を向け笑いをこらえてました。
よっぴーはバウンドしてただけでしたね(笑)
あいちゃんが軽々浮いてたのにはさすがだなと思いつつ、展開的に大丈夫か?^_^;
とも思いましたがダンスの上手い下手と腕力は別物という結論になりました。

実波の「いつか私達も自分達の曲の詩をみんなで書いてみたいと思わない?」というセリフがPolarisに繋がったと考えると感慨深いです。


・act13
藍里のクビの選択を迫られた後、30秒程の長い沈黙の時間が張り詰めた空気を作り出してました。

未夕が弱々しく話し始めたのを見て胸が苦しくなり、その後のケンカも危機感を強く感じました。
アニメではできない間の使い方や、直だから伝わる緊張感も舞台ならではだなと思いました。

真夢がひとりひとりの名前を呼ぶところは、一言ずつじっくり気持ちを込めてるのが伝わってきました。
作中のメンバーの繋がりはもちろん、実際のWUGちゃんの関係性をとても大事にしているところも見えて感動しました。

 

・act14
藍里を説得する今回の山場のシーンです。
藍里の自虐のセリフにとても胸が痛み、その後の真夢の言葉には深く頷きました。
佳乃が涙を流しながら気持ちをぶつけて、最後に消え入りそうに「戻ってきてよ 藍里」と声にするところではこちらも涙をこらえることができませんでした。

・act15
夏夜が「おかえり」と迎えてくれたのがとても温かく、ようやく緊張がほぐれました。
内から温めてくれるような優しさがじんわりと伝わってくるとても印象に残った一言でした。

・act16
「あの子達の先には道が続いているのよ」という社長のセリフには2つの「Wake Up, Girls!」の物語が続いていくんだなぁとしみじみしました。


・epiogue
ひとりひとりのモノローグの後の「Polaris」。

キャストみんなが再登場して大団円のエンディングでした。

 

「私達が頑張っている姿を見た人が……」

「自分たちも頑張ろうって思ってくれること」
“WUGらしさ”をそう語っていて深く頷きました。



幕間はプレートライトの手売りの時間。
大人組のキャストの方々が手伝い、とてもにぎわいました。

〇ライブパート

「16歳のアガペー」
今作の主題歌ともいえるこの曲、もちろんへたっぴバージョンではありません。
物語の直後に観ると感動もひとしおでした。
ドラマパートで声を上げられなかった分、観客のコールにもより力が入ってました。
「WUGちゃ~ん!!!」

「ジェラ」
短期間で作り上げたとは思えないキレッキレのダンスと歌に度肝を抜かれました。
できればフルver.で観たかったです。

「ゆき模様 恋のもよう」
Twinkleのお二人によるパフォーマンスはWUGちゃんたちとはまた違ってしっとりと大人びた雰囲気でした。

「Polaris」
初めて生で観る「Polaris」は最高でした。
念願のラララ合唱もできて良かったです。
目の前にななみんが来ることが多かったのですが、しなやかなダンスとキラキラした微笑みに見とれっぱなしでした。



終演後の挨拶では、多くのキャストさんが涙を浮かべながら言葉を紡いでいました。
丹下社長役の田中良子さんが「長年舞台をやっててこんなに暖かいお客さんは初めて」と話したことに、確かなワグナーの暖かさを感じました。
萌歌役の山下夏生さん。アニメで萌歌を演じた山本さんから萌歌を託されたエピソードを話して、続く志保役の大坪さんも「私も大坪さんから~」──ってアンタやないかい!www

WUGでは泣いてしゃべれないよっぴーの代わりにまゆしぃが締めてました。

本当にみんなの暖かい愛に包まれた舞台でしたよね。そり。

最後は鳴りやまない拍手にWUGちゃんが再登場しました。
よっぴーはWアンコールに気づかずハケようとしてたみたいです。よぴw


全体を振り返って。

ストーリーはアニメをなぞりつつ、舞台オリジナルシーンも多く既に話をしていてもとても楽しめる内容でした。
I-1のシーンも多めで、こっちメインで1本見てみたいなと思うくらいです。
新章の終盤から始まる展開にアニメWUGメンバーが歩いてきた時間を確かに感じることができました。
WUGをこんなに愛してくれる脚本の待田さんには感謝しかありません。
TVアニメと同じアイドルの祭典出場を匂わせる引きや、新たに加えられた社長の過去の掘り下げがあって、どうしても続きを期待してしまいますね。
まだ続きを作りたいという意志も見えましたし、ぜひそれが実現すればと思います。


I-1clubで特に印象に残ったのは里佳役の松田さんでした。
台詞を話すときはオドオドしがちでまさしく里佳なのに、ダンスの時はとても力強くてグッと目を引かれてしまいました。
I-1のイケメン担当と言われているのも納得です。

あとは早坂さん役の福山さん。
とても熱心に研究をしてくれたのだろうと分かるくらいの熱演でした。
最初に見たときはやや誇張気味と思えた芝居もすぐに違和感がなくなり、新たな早坂像を見せてくれました。

テンション・台詞の緩急や間の使い方、言葉を交わして空気を作り出していく様子。
キャラクターとしてそこに居るという存在感。
前作以上に心に響いた芝居からはWUGちゃんの成長が確かに感じられました。

キャスト・スタッフ・ファンの皆さんの熱と愛を肌で感じたとても素晴らしい舞台でした。
何度も繰り返し観たいので、Blu-Ray化を切に望みます。

そして是非とも続編を作ってくれればと思います。






──またWUG7人の物語を見られると信じてここに記します。