ネットカフェの前で深呼吸して気持ちを落ち着かせた俺は奮起して扉に手を掛けた。ラブラブ

扉を開け、店内全体を見渡した。
客もそれなりに結構いた。
仕事をしているTAKの姿を瞬時に確認できた。ニコニコ

俺は顔を伏せがちにして、客を装って店に入った。
空いている机に移動して
俺「すいません、これ使いたいんですが。。。」店員であるTAKに向かってタイ語で言った。
もちろん変な発音の片言タイ語でだ。

するとTAKが顔を上げえっと言う表情で俺の方を見た。
すぐ俺やと気づくとTAKがにっこり微笑んでにひひ
TAK「ふふふふふふ。。。。それは使えません。。。。はははは」とタイ語で。
じーっとニヤニヤして俺を見つめてた。

やっぱりTAKは俺が翌日来るものと思っていたからちょっと驚いた様子。
俺もにこにこしてTAKに言った「ええええ?何で使えないの?はははは。。」

本当はTAKに駆け寄って抱きしめたい気分やったが、客が何人もいるのでそこはぐっとこらえた。

そしていったん店の外にでて外の歩道に腰掛けてコンビニで買ってきたドリンクやスナックを少し食べていた。チョコレート
夜は結構涼しくて快適だ。
数分後TAKも外に出てきたのでTAKの好きなドリンクを渡した。

俺「久しぶりやね。」
TAK「。。。。。う~ん、も~~~」
と俺の膝をたたいたり、胸のあたりを突いてきた。
TAKの目がすこしうるうるしてるのが分かった。
客も店の中にいるし人通りの結構ある通りの前なので泣き出したい気分のTAKが必死で我慢しているのが分かった。
俺も少し涙が出てきたがTAKにばれないようにごまかした。

この会えなかった半年間、多くのことがありすぎた。
前回俺と長く過ごしたあと、俺が帰って一ヶ月後にはBARを辞めて、このネットカフェで仕事を始めた。
TAK自身大きな挑戦をしたわけだ。俺のためにBARを辞めたと言えなくもない。
でも慣れない仕事のためか最初は辛いことが多すぎてBARに復職することを考えていた。
俺は俺でTAKと分かれる決意をしたことも何度かあった。
そこにはいつも「距離」があった。
物理的な距離だけではなく立場や生活の違いで出来た相違の距離でもあった。

そのためかよくぎくしゃくした。TAKもそうかもやけど、俺も何度も別れの決意をしたものだ。
俺もTAKもお互い抱えている不安や悲しさ、つらさを打ち消すのは素敵な2人の「思い出」と「信じる」ことだけだった。
離れている俺たちをつないでいるものは「信じる」ことしかなかった。
「信じる」ことが崩れたときには別れるしかない、そう思っている。
いろんなことがありすぎた半年だった。

でも俺のTAKが大好きという気持ちは変わらなかった。
だからいろんな現実に直面するたびに辛すぎたのだ。
ただ心の中の「信じる」事だけは壊れてなかった。いや、「信じたい」と強く念じていたのかも知れない。

半年のいろんな出来事が一緒にこうして会った瞬間にすべて消え、
今この瞬間を俺とTAKが共有しているうれしさと感動で俺も胸が熱くなってきた。
このとき、多くの言葉は語らなくても見つめ合ってお互い元のままに戻れた気がした。

BARを辞めたTAKと会うのは俺にとって初めてということになる。

俺「会いたかったよ。。。もうめっちゃ会いたかった。本当に会いたかったよ。」英語、日本語、タイ語で3度言った。
TAK「いつも、会いたかった。」TAKは日本語で言った。

最後にあった半年前、俺は既にTAKのことをBARBOYだという気持ちではなく、完全に恋人と思っていた。
TAKへの気持ちは最後に会った半年前と今も同じだ。
いや、同じどころかこうして時間と距離を経て会うと今まで以上に気持ちが強くなった気がする。


TAKの仕事をしているネットカフェで俺もしばらくブログを書いたり、ネットをして時間をつぶした。パソコン
客は24時間ひっきりなしに来るようだ。
一般家庭にほぼすべてにパソコンがあるという環境はまだ浸透していないタイではネットカフェは大盛況なビジネスだ。
GOGOGIRLっぽい客も一杯来た。
客にI LOVE YOUメールを一杯コピペして送っているんだろうとか勝手に想像した。シラー

しばらくネットをしてたが、めっちゃ眠くなったのでホテルに戻って寝ることにした。
TAKにネット料金を払いながら言った。

俺「眠いからホテルに戻るね。」
TAK「うん。わかった。」
俺「仕事終わったら電話くれる?」
TAK「うん。電話する。」

客が何人かいたが、そっと軽くキスした。キスマーク
TAKも気にしないでそのまま受け入れた。

俺「じゃああとで。」
TAK「うん。ばいばい。」

もう夜中の3時を回っていた。

部屋に戻ってシャワーを浴びた。
ホテルは壁が薄くて周りの部屋のドアが開閉される音や、騒いでいるのがよく聞こえる。
やっぱりきれいで新しいとはいえ安いだけあって典型的な連れ込みホテルなのだろう。
それもあってか、さっき眠くなったのに、なかなか寝付けなかった。
気持ちが高ぶっているのもあるだろう。

俺は今この時、今までにないぐらいの幸せを感じていた。そして感謝の気持ちで一杯だった。
「神様ありがとうございます。TAKにまた同じ気持ちで会わせてくれて本当に感謝します。」心でつぶやいた。

そしていつの間にか眠りに落ちていた。