MOTHER、感想のつづきです。
父は戦争経験者で、小さい頃だけど
空の上を戦闘機が飛んでいるのを見たことがあるそうです。
私は遅く生まれた子なので、友達でお父さんが戦争経験者
という人はもういなかったし、あまり多くを聞いたことはなくて。
父は航空自衛隊で、もしもう少し早く生まれていたら
もしかしたら特攻隊員になっていたのだろうか
そしたら、私は生まれてなかったんだろうか
ふと、キスミーやMOTHERを観てから思ったりしました。
そんな父は他界し、もういません。
生前はほとんど自衛隊にいた頃の話を聞くことはなくて
小さい頃少しだけ、写真を見せてもらったり
浜松から千歳に機を運んだ話を聞いた記憶くらいしかなくて。
今思えば、もっと聞いておけばよかったなと
そんな風に思います。
きっと、戦闘機に妙に興味がわくのも
血筋なのかなー。
ネタバレあります。
DVDで観たい方はここで。。
特攻隊員の一番最後のエピソード。
戦後の食堂で、トメさんと警察署長が話している中
要ちゃんがやってくる。
学校で特攻隊の人からもらったものは
全部焼き捨てなさいと言われたそうだ。
要ちゃんは柴田くんの写真を捨てる事なんてできなくて
トメさんに預かってほしいとお願いする。
その写真をのぞき込んだ署長さん。
「コイツは朝鮮人に殴られてたやつだ!」と思い出す。
そう、柴田くんには嘘を言ってでも
引き返さなくちゃいけない理由があった。
なぜ、柴田くんが特攻に出ても何度も戻ってきたのか
卑怯者と罵られてまで戻ってこなければいけなかったのか…。
場面は当時。
金山さんに胸ぐらを掴まれて、外に引きずりだされたところ。
道に放り投げられ、殴られ、また膝蹴りをされ。。
「立て!」
「すみません、すみません」
「貴様は死んでるはずの人間なのに、なぜまだ生きてるんだ!」
とにかくこのシーン、憲兵隊に続き
勝大くんはずっと殴られ蹴られ続けていて
MOTHERだけでいったいどれだけ暴力を受けただろうと
そう思うくらい見るに堪えがたいシーンでした。
目の前で、今まさに目の前で、勝大くんがいや柴田くんが
こんな惨めな姿になっている。
でもそこには、金山さんの思いがある。
でも、柴田くんにも柴田くんの理由があった。
「そんなに死ぬのが怖いのか?」
「怖くありません」
また殴られ、大きく倒れ込んで
四つん這いになり、それでも気丈に言葉を絞り出す。
「まだ死ねないんであります!自分はまだ死ぬ訳にはいかんのであります!」
なおも、顔を蹴り、馬乗りになって殴る金山少尉。
さすがに止める荒木田隊長。
「なぜ死ねないんだ?言ってみろ」と。
「自分はいまだ兵長であります。今死んで二階級特進しても准尉止まりです。
ですが、一週間後の進級で伍長になってから死ねば少尉になれます。
士官と准士官では遺族への待遇も大きく違います。
自分の家は母一人子一人ですので、今、
自分に出来る最後の親孝行はこれだけなのです。
母ちゃんのために、何が何でも死んで少尉になりたいのであります」
もうここで、涙腺崩壊です。。
本当に辛いシーンだった。
MOTHERを観て、私の中で柴田正男伍長が
勝大くんの演じた中で最高の役だなって思えた。
今目の前で、ボロボロになりながら
涙を流してお母さんのために死ぬって言ってるこの青年が
人のおうちの子ながら、本当に愛おしく感じて
二十歳前後の子のお母さんの歳じゃないけど
どうにかして守ってあげたい気持ちになりました。
でも、死んで親孝行になることなんてないんだよ。
やっぱり生きてくれることが一番の望み。
元々、ものすごーく母性本能の強いタイプとよく言われるのだけど
過保護とはまた違う、無償の愛っていうか、、
みなさんそうでしょうけどね。
しかし、、勝大くんのような息子像は自分の描く理想に近いけど
勝大くんを息子のように思うことはないな…。
それを聞いた金山さんは、柴田くんを抱きしめます。
このシーン大好きです。
抱きしめられた勝大くんの表情が良く見える位置だったけど
これはもう、、、観てください。
「貴様が敵艦に辿り着いたら、俺が幽霊となって導いてやる」
金山さん、ありがとう。
柴田くんは結局一人で出撃しました。
道案内してもらえましたよね。
荒木田隊長も、柴田くんの乗る九九式襲撃機に
故障で帰ってきたように細工する方法を教えてあげたり。
参謀に柴田くんの機の調子が悪いと言ってくれるとか
この辺でも涙涙でした。
そして、一部始終を見ていた署長も
見なかったフリをしてくれて。
これで戦前のエピソードは全て終わり。
この後進駐軍との話が始まるけど
ここはホッと一息つく笑いの場面もあり
お話は最後に向かって進みます。
真っ暗な舞台、トメさんが一人、スポットの中
特攻隊員達のことを振り返る。
スッと幕が上がり、全員特攻に行ったはずの隊員たちが
みんなで杯を交わして談笑している。
そこへ進駐軍のアメリカ兵たちも加わり
平和を象徴しているかのような時間。
最後は、実際の特攻の映像が流れ
カーテンコール。
勝大くんは中央よりに立ち、その姿はとても凛々しく
そしてホッとしたような表情だったのが嬉しかった。
舞台裏に戻る時も金山さんと笑顔で見合ったりして
とても良い顔をしてたなぁ。
千秋楽のダブルコールは、なかなか勝大くんが出てこなくて
いったいどこまで行ってしまったのか、、
勝大くんらしいなって。
後からやってきて、みんなに前に行けよって促されて
結局前に出てきて、微笑ましかったです。
お見送りでは、すっかりキレイな顔になった勝大くんは
そこにしっかり立っていて、充実してそうで
帰るお客様に、とても良い笑顔を見せてました。
一人ひとりの顔を見て、丁寧に。
そんな姿を見ながら、この人好きになって良かったなぁ。
応援してきて良かったなぁと、つくづく思っちゃった。
感動とか、大切なこととか、幸せとか
MOTHERでたくさんもらえた気分♪
さて、長かった舞台の感想もこれで最後になるかと。
これでやっと次に進める。
いつでも、発表お待ちしています。
どんな媒体でも、なるべく手をつくして勝大くんのお仕事は
ちゃんと見ていくよ。
さて、カレンダーの整理券、いつもらいに行こう。。