さらに続き。

●よかった点
 ・ サーバーシステム
 ・ 敷居の低さ
 ・ サポート仲間システム
 ・ 物流システム
 ・ 生産の楽しさ/気軽さ
 ・ 「まんたん」システム
 ・ パーティの組みやすさ
 ・ ストーリー、ラスボスの存在



続けて「まんたん」システム。

オフラインのドラクエにもあったおなじみの「まんたん」コマンドなんだけど、

これが、実のところすごく大きい。


DQ10では、普通にホイミをかけると、

アニメがあって、詠唱時間があって、それから発動、と

なるんだけど、これが、「まんたん」から実行したときはスキップされる。

ザオラルあたりは結構長めの詠唱時間があるんだけど、


これが、「まんたん」で呼べば詠唱時間なしで唱えられる


これは、スゴイ。

便利なのはもちろん、こういう実装をできたことがスゴイと思う。


あまりに便利すぎて、これがない、

ほかのMMOが果たしてどうやってたんだっけ、

と思い出せないぐらいだ。


MMOだと、回復の対象が他のプレイヤーになることが多いから、

彼らが動きだす前に回復をすばやくかけなきゃいけないわけだけど、

そういう操作が、これ一発ですんでいる。

これのオカゲで、僧侶の操作がすごく簡単になっているわけだ。


コレに加え、「ヒーリング」「瞑想」にあたる行為がないこと、

「戦闘中の敵のADDがないこと(仲間を呼ぶ、はある)」から、

「キャンプ」という概念がなく、狩場をパーティで走り回るような

アクティブな狩りが標準となる仕組みになっている。


これは、MMO初心者にはむしろトッツキやすい、

DQならではの特殊な狩りのスタイルといえるだろう。

この、特殊なスタイルの根幹にあるのが「まんたん」システムだ。

これは斬新だし、すごく便利だ。



パーティの組みやすさ、これも、間違いない。

僧侶1がいれば、あとはどんな編成だって、狩りになる。


短剣もちの旅芸人か盗賊がいるなら、

僧侶すらいなくてもなんとかなるだろう(僧侶より少ないだろうが)。

しかも、もし僧侶が見つからないなら、

その辺の酒場でサポート僧侶を捕まえればいいだけだ。

それで十分に仮になる。

よほどこだわるんでなければ、パーティを組むのに時間は必要ない。


(にも関わらず、町の入り口にパーティ待ちの人々がタムロしてるのが

 疑問でならないが……狩場を知らないのかなあ)


レベル差も、かなりゆるく組むことができるし、

ごく一部の面倒な敵を除けば、ほとんど、どこにいる敵だって

レベルあげの対象として使えうる。


(この辺りは、攻略記事の情報に踊らされすぎてるユーザーが

 多いことが問題になっているが)


効率にこだわればそれなりにいい狩場はしぼられてくるが、

効率にこだわったときとそうでないときの差は、

実のところ、そんなにないだろう。

ポイントさえおさえておけば、

かなりラフに、適当に組んでも、遊べる。


これも、見事な設計だ。

まあ、それが故に、戦闘に緊張感がないとか、そういう問題もでているといえるけど…

これは、別の話だろう。





ストーリー、ラスボスの存在は、言うに及ばず。

まあ、オフラインのドラクエに比べると、ストーリー演出は少ないし、

イベントの頻度も少ない。

だが、「プレイヤーがやめるキッカケ」になりかねない

ラスボスを、ちゃんと入れてあるのはお見事。


きちんと物語をひと段落させておわらせつつ、

続きのストーリーへの引きも用意して、

先が気になるようにしてあるあたり、ウマイ、と思わせる設計だ。




だいたい、ここまでが、パッと思いついた「よいところ」だ。


まとめてみると、既存のMMOで問題になりがちなところ、

イヤなイメージをあたえがちなところを、

きわめて丁寧に取り除いてある、といえるだろう。


MMOの入門作としては最適、という評価は、間違ってはいないだろう。

まずは見事、と評価していいできなのは間違いない。


……とはいえ、悪いところももちろんある。

それは、また次回から触れていこう。