DQ10総評のつづき。まずは、「よかった点」からいこうかな。


●よかった点
 ・ サーバーシステム
 ・ 敷居の低さ
 ・ サポート仲間システム
 ・ 物流システム
 ・ 生産の楽しさ/気軽さ
 ・ 「まんたん」システム
 ・ パーティの組みやすさ
 ・ ストーリー、ラスボスの存在

まあ、プレイした人なら、ざっと読んで

理解できるポイントじゃないかな、とは思います。



まずは、同じキャラで、プレイ中、サーバーを

自由に選択してプレイできるシステム。



これ、実際、すごいことだなあ、と思います。
MMOは、ゲームの性質上、
「ひとがたくさんいてほしいとき」
「そうでもないとき」
などハッキリわかれることが多いと思うんですが、

それをサーバーを変えることである程度調整できる、と。



人数が集まるサーバーでパーティを募り、人の少ないサーバーで狩りにでかける。
そういうことができるわけですね。
なかなかないゲームシステムであり、
構築も「ものすごく」大変なシステムだと思います。

「キーボードなしのひと向け」「ひとりプレイ向け」などなど、


サーバーによって特色をつけているのもうまい感じで、

このあたり、見事なゲームデザインでしょう。



思いついてもなかなかやれないことです。
それをしっかり構築し、ゲームとして過不足なく実現する。

まずは評価しないといけないポイントです。



一方で、サーバー選択式になったことで、「前に知り合った人と偶然もう一度出会う」確率とかは
減ってますが……まあ、これはよしあしってことで、デメリットと考える必要はないでしょう。



つづいて、「MMOとしての敷居の低さ」。



これはもう、かなりのレベルですね。


他のプレイヤーとのパーティプレイをしなければ倒せない敵は、
ほぼラスボス+αぐらいしかいないし、
一人プレイでできないことは、ほとんどないといっていいでしょう。


現状対応不能なボス戦にしたって、たとえば、
サポート仲間に「めいれいさせろ」が使えるようになるとか、
レベルキャップが外れるとか、その程度で十分対応可能にでしょうし、

ゆくゆくは十分サポート仲間だけでプレイできるでしょう。


短時間プレイへのサポートもイロイロと用意されており、

時間をたっぷりかけて少しづつすすめたほうが

何かと楽になるような設計もあるようで。


職業しばりも、上にあげた部分を除けばほとんどないに等しく、

プレイヤー側が微妙な効率の差をもとめて「勝手にしばっている」部分が

むしろ目につくように思えます。

このあたりは、難易度設定も含めてバランス調整の問題かもしれませんが。


総じて、「MMOにありがちな敷居の高さになりがちな要素」を

丁寧に排除してある、といえると思います。





さて、そのソロプレイのしやすさを支えるキモが、サポート仲間システムですが……。

これ、どうなんでしょうね?


もちろんこのシステムは見事で、ずっとソロプレイの幅を広げています。

これがなければ、ゲームは回らない、といっていいでしょう。

普通の、これがないMMOと比べれば、神システムといってもいいと思います。


でも、もともとDQ9などがもっている、

ルイーダの酒場と比べてみると、どうでしょう?


「オンラインゲームらしさ」をみせるためにはおもしろい手法だったとは思いますし、

ないよりはあったほうがずっといい。


でも、現状は、オフラインのシステムを「オンラインらしく」するために、

いろいろと失ってしまったものもあるようにも思えます。


それを考えると、まだまだこのあたりは改善の余地があるように思えます。


現状でも、プレイヤー側に工夫の余地があり、使っていておもしろいシステムなのは

確かで、十分評価できるところなのですけれども。



<続く>