3DS「善人シボウデス」クリア。
タイトルがまったくちがうし、
作中では「姉妹作」といってるけど、実質は
DS「9時間9人9の扉」の直接的な続編といっていいかな。
ゲームシステムは(改良されているが)ほぼ同様、
ストーリーも関連性強し、なので、前作ファンならやって損なし。
前作主人公9人は、半分ぐらいはなにがしかの出番あり。
基本は脱出ゲーム+SF系ストーリー。
「脱出ゲーム集+ストーリーに6000円払う」という部分に
納得できるなら、オススメ。
ストーリー面は、これで満足したいなら、
やはり前作からやるべきだと思う。
この作品だけだと、変なところが残ってしまう気がする。
あるいは小説版を読んでもいいかな?
前作をやってる前提なら、前作の不可解な部分をクリアにしつつ、
うまく前作設定をいかし、さらに次回作につなげる内容ではあるとおもう。
文章も読みやすく、楽しめた。
新規要素ともいえる「ABゲーム」は、
「囚人のジレンマ」を下敷きにした点取りゲーム。
と、いっても、「相手の思考を読む」というタイプではなく、
むしろ、両方えらんでチャートを埋める類のもの(笑)
やっていて、相手の思考回路の意味不明さには
最初かなり違和感を感じたが、話を読みすすめていくにつれ、
そもそもの勝利条件の違いなどがあきらかになったりするあたりは面白いつくりだった。
ゲームシステムというよりは、ストーリー展開の仕掛けかな。
前作の問題点でもあった、同じ謎解きを
何回かやらなければならない問題は完全になくなり、
かなり強力で便利なチャートジャンプが実装されたこともあって、
読みやすさは大幅アップ。
チャートのわかりやすさは特筆もので、
項目ごとのタイトルや流れ、分岐などが非常にわかりやすく、
「これまでどんな情報を入手したのか」などが
簡潔にまとめられているのもよい。
いいところで切られてヒントを探させる展開など、
「先が気になる」見せ方もうまく、
最後の方は一気にプレイしてしまった。
メッセージスキップや情報アーカイブ、
メモ機能などもついて、システム面は非常によくなった。
贅沢をいえば、「既読部分を自動スキップしつづける」機能がほしかったかな。
もったいないな、と思うのは、前作同様、このタイトル。
そもそもタイトル名の意味がわからん。
訴求力のあるタイトルとも思えないし、
商売面ではかなり損をしているんじゃないのか、という気もする。
総合的に、気になるのはやはり値段。
脱出ゲームだけ目当てでこの価格は出せないだろう。
ストーリーやキャラ目当てでどこまでいけるか。
そこさえ納得できるなら、十分楽しめるはず。