● ピースウォーカー:クリア
「メタルギアソリッド ピースウォーカー」クリア。
現在、クリア後ストーリーである第5章を続けてプレイ中。
メタルギア本編は2から一通りプレイしているけど、
実はクリア後や二週目までまともにやったのはなく、
これがほぼ初めて。
そういう意味で、現時点での「ピースウォーカー」への評価は、
過去のメタルギアと比べても遜色ない、最高レベルの評価だ。
高評価の原因は、今回のゲーム制が、
「メタルギア」というゲームの魅力を、
いままでに比べてずっと強く引き出すことに成功しているから、だろう。
「メタルギア」は、シリーズを通して、
多くのパロディやジョーク的な要素を含み、
サブ要素の充実によって知られているシリーズだ。
だけど、ワタシみたいなせっかちなユーザーの場合、
本編ストーリーをすすめることについつい着眼点をおいてしまい、
それらのサブ要素を拾っていくことはどうしても後回し、
あるいは手付かずに終わることが多かった。
実際、メタルギアのサブ要素は、世界を嘗め尽くすタイプの
スミからスミまで楽しむタイプのユーザーには向いていても、
それ以外のユーザーにとっては、そこまでの誘導もなく、
存在すら気づかずに終わってしまう要素でもあった。
ところが、「ピースウォーカー」のミッション選択方式とは、
これが抜群に相性がよかったりする。
「ミッション」という形でそれぞれが区切られているだけに、
本編をすすめたあとにサブ要素を回収するのも容易だし、
サブ要素の提示、チュートリアル、楽しみ方の解説・導入なども
本編とは別の形できちんと入れられる。
サブ要素の"楽しみやすさ"がグンとましている。
そして、ExtraOpsを遊ぶように促すための基地育成の要素も
コツコツと楽しめる内容になっていて、ユーザーを自然とサブ要素を
楽しむ咆哮に誘導するのに成功している。
「従来のメタルギアの楽しさ」をそのままに、
「世界に内包していたサブ要素の楽しさ」を実に遊びやすく。
そういう形で完成されている。
上に挙げた要素は、おおよそ「ポータブルOPS」の段階で導入されていた内容みたいだが、
そのあたりをベースに、完成度高く練り上げられているといっていいだろう。
「メタルギアはやってきたけど、サブ要素にはあんまり手を出したことがない」
という人なら、きっと同じような感想をもてるんじゃないかとおもう。
で、これにマルチプレイが加わる。
残念ながら、ワタシはまだマルチプレイはできてないけど、
それでも無茶苦茶に充実した内容だ。
文句なしの完成度ですなー。
あ、読み込み時間には文句つけておこうかな(笑)
メディアインストールとかついているけど、
スリープモードにしただけでオフになっちゃうのは正直いただけない。
ミッション中ならまだしも、マザーベースでスリープにして
オフにされてしまうのはなあ……。
● で、クロレビについても少し。
ファミ通のクロレビと広告がいろいろ物議をかもしているところですが……。
難しいところだよねえ。
正直、ワタシは、満点じゃなかったら買ってなかったとおもう。
それぐらい、「メタルギア=すげえグラ=やっぱり据え置きでしょ」って
イメージは強かったとおもうし、
「同じゲーム性なら、PSPじゃあどうしたって見劣りするでしょ?」
って印象も大きかったとおもう。
MGS4が満点だったこともあって、「それと同等以上に力が入った作品なんだ」ってことを
アピールするための仕掛けとして、これぐらいのモノが必要だった、というのも
わかってしまうところ。
内容が伴ってない評価だったなら咎められてしかるべきだけど、
上に描いたとおり、そうでもない。
もちろん、ゲーム史に残る傑作、とまでいうつもりもないんだけど、
ここ最近の、評価基準のゆるくなったクロレビ基準でいうなら、
満点が出ても別におかしくない内容の気もする。
あとはまあ、モラルとか、それぞれが判断するしかない部分かなあ……。