「ゲームデザイン脳 桝田省治の発想とワザ」読了。
一応、Thinkmapの、「その道のプロの発想術や仕事術」を紹介して、
いろんな方面に役に立ててもらおう、というシリーズらしいが、
さて、この内容が役にたつのかどうか(笑)
ゲーム業界以外で働いた経験がほとんどない私には計り知れないトコロ。
内容は、かの有名ゲームデザイナー桝田省治氏が、
過去の仕事内容を振り返りつつ、その中でどういった発想から
氏の特徴的なゲームを生み出していったか、というところを、読み物としてまとめたもの。
ゲームの細かいところまでつっこむ、というより、
日常をどう分析し、どうゲームに発展・応用させたか、
っていうあたりが主になっているので、内容は読みやすく、面白い。
とはいえ、氏はここに載せてるような「発想法」や「着想」を、
Web上でドンドン公開してしまう人なので、
熱心なファンならそれなりに「聞いたことがある」話題かもしれない。
そのあたりをまとめつつ、ひとつの系統だてた読みモノにしている、ってところかな。
ゲームデザイナー的視点でみると、124p-125pあたりの、
ゲーム調整に関する言葉は、大いにうなずくところがあった。
わかっていても、ついついやってしまう、
やられてしまう……そういう調整のミスに対する戒めだ。
全編通してみて、やっぱり、ふつーそういう分析はできねーよ、
っていう内容が多いとおもうんだけど(笑)
文章が軽快で説得力があるから、うなずける。
単純な読み物としても十分に面白いし、氏のゲームをやったことがあるならなおさらですな。
こういう着想ができたとして、数年にわたってアイデアを練り上げ、
実現させるというのも、また難しそうで、なかなかマネできそうではないんですけどね。
……ところで、表紙の絵とか、折込のイラストとか、
本編との関連がぜんぜん見えないんですが、これはいったいなんなんですかねえ……。