「遠隔捜査」クリア。
どんな作品か、については前回書いたので、そちらを参照 のこと。

評価はなかなか。


手放しでほめるほどではないが、シチュエーションは独特で面白く、
ミステリー好きなら楽しめる内容になっている。
特に、主人公が相当に追い詰められたところからスタートするため、
展開に緊迫感があって面白い。


毎日やってくる「尋問」シーンの緊張感は、逆転裁判の比ではない。
証拠を集めるまでは「心証ゲージ」がガンガン減っていくのを防げないため、
かなり神経をすり減らすことになる。
「証拠が集まるまではひたすら黙秘」というプレイスタイルもあわせて、
きわめて珍しく、新鮮味があって面白かった。
主人公のシチュエーションを感じさせる、面白い表現方法だったと思う。


キャラクターも、ある程度ステロタイプながらも
魅力的なキャラが多く、その中で描かれる複雑な人間関係が面白くなっている。


ロード時間も、インストールした場合は
ほぼ感じないレベルだった。
グラフィックも、変にクセがなく、馴染みやすいグラフィックだった。
ちょっとキャラが多かったため、それでも多少混乱したが、
十分満足できるレベルだと思う。




難点は、
・ボリューム
・ユーザーインターフェイス
あたりか。


ひとつの事件をあつかっただけで、大きな分岐があるわけでもないので、
謎解きでひっかかったりしなければ、意外とあっさり終わってしまう。
「ひとつの事件」としてみる分には十分な長さなのだけど、
一本のソフトとしてみると、やや不足かもしれない。


もう少し短めの事件を複数……というのが理想なのだが、
主人公の特異なシチュエーションが魅力であるだけに、
そうそう物語を作れないが故の欠点なので、しかたがないか?

たとえば、分岐をさせて、複数回プレイで真相が明らかになるスタイルにするとか、
そういった工夫があれば、なおよかったと思う。


謎解き部分の難易度はそれなりに高く、何度かやり直すことになったが、
これも、若干ながら、「やり直しをさせてプレイ時間を稼いでいる」という印象があった。
実際には、プレイヤーは相当困難な状況に追い込まれているため、
多少の難易度の高さは当然、という気もしたのだが……。


内容としては面白く、続編があるなら内容次第では買ってみたいと思うのだが、
ゲームのキモが
「留置所から指示を出し、少ない情報を元に厳しい尋問をクリアする」という
きわめて特異なシチュエーションだけに、難しいか。
まさか、毎度毎度誤認逮捕を起こすわけにもいくまい(笑)


今度は、警察側でやるとか……いや、それでは尋問の緊張感が出ないか。
そのあたりの問題をどうクリアするか、というのが見所かもしれない。
次回作につながるような伏線もあったし、楽しみだ。



……三浦、「会社に出入りしているあの幼女は誰だ!」とか尋問に混ぜるなよ(笑)
その幼女、その時点では事件とも主人公とも関連が言及されてないぞ(==;
おまえロリコンか!? とか思ってしまったぜ。