○ DS「ヘラクレスの栄光」



 10時間ほどプレイ。まだまだ中盤かな? 
 個人的には、なかなかいい感じだと思う。
 結構特徴的なつくりになっていると思うので、
 戦闘システムを中心に紹介してみる。


 なお、ワタシは、「ヘラクレスの栄光」シリーズは、
 ファミコン版初代しかプレイしたことがないので、
 「シリーズの味」とかそういうのはわかりません。


 ご了承あれ。
 と、いうわけで、最初の10時間の感想である。


 で、のっけからなんだけど、戦闘のテンポは、はっきりいって遅い。


 アニメーションのスキップはないし、戦闘アニメが無駄に長かったり、
 ザコ的なやけに固かったり、と、
 昨今のRPGに慣れた身には、結構クビを傾げるつくりかもしれない。


 「そんなところ詳しく説明しなくていいよ!」というところを
 長ったらしく説明していたりして、
 「うーん、テンポの悪い戦闘だ」と思ってしまうことは請け合いだ。


 だけど、しばらくやって、
 「これはひょっとして、そういう狙いか?」と考えを改めた。
 
 戦闘システムが、実は、かなり工夫のしがいがあるシロモノになっている。
 いや、ボタン連打でも勝てないことはないのだが、
 考えて戦うと、かなり効率的に勝てるシステムになっている。
 
 たとえば、MPのバランスだ。
 このゲーム、攻撃魔法の威力が高めなのだが、消費MPもかなり高めで、
 仲間の中には、「一度魔法をとなえたら、MPはほぼ0になる」ような
 キャラまでいたりする。
 普通なら、こういうキャラは「使い勝手の悪いキャラ」といわれそうだが……。
 このゲームの場合、実は、そうでもなかったりする。


 戦闘中に、MPを回復する方法があるからだ。


 「オーバーキル」と呼ばれるシステムがそれだ。
 敵のHPを、大きく上回って倒したとき、その敵が、エーテルに変換され、
 最後に攻撃したキャラのMPを回復してくれる。
 この回復量がかなり大きいため、
 ねらってオーバーキルを起こせるようになると、かなり戦闘が楽になる。


 最大MP60のときに消費MP50の攻撃魔法しかない、とかいう
 とんでもない設定でも、意外とこのシステムを利用すると活躍できる。

 プレイヤーの行動する順番はターンの最初に表示されるので、

 それをみて、「まず、こっちで削ってから、ここで全体魔法。半分ぐらいトドメでMPを回収して……」

 などと計画をたてるのが結構たのしい。


 ザコ戦までいちいち考えないといけないのは、やはり「面倒」と感じることもあるが、
 のんびりじっくり楽しみたいタイプのひとには、これもいいのかもしれない。
 ワタシ自身は、やってるうちに、「これはこれで味がある」と思うようになってきた。


 他にも、いやーな技を使ってくるザコ敵もかなり大目で、
 「考えると楽に勝てる」部分がかなり目立っている印象をうけた。
 最近あんまりみなくなった、「考えさせるゲーム」といったところなのだろう。
 派手さこそないが、結構楽しい。
 

 ストーリーも、いまのところそれほどの派手さはない。
 面白いキャラ、魅力的なキャラはいるが、まだまだこれから、という感じだ。
 「最初でユーザーをひきこめ!」とかいうゲーム作りの鉄則からすると、
 ちょっと失敗している感もあるけど、
 とにかく、全体的に「腰をすえて楽しむ」ように作ってあるのかな、という印象をうけた。
 
 そういうスタイルが受け入れられるなら、全体的にしっかりつくってあるので、
 好感触がえられるんじゃないだろうか。
 インターフェイスとか、ちょっと変なところもあるけど、
 まあ、悪くはないと思う。


 とりあえず、まだまだプレイ予定デス。