ゲームブックをプレイ中。
鈴木直人著の、「ドルアーガの塔 "悪魔に魅せられし者"」だ。
日本産のゲームブックとしては、ファンの間では結構有名な作品で、
名作・傑作として名高いが、旧版はかなり早い時期で絶版され、
再販が望まれていた作品……らしい。
詳しくは、Wikipediaでも読んでくれ(笑)
Wikiで独自の項目が作られるぐらい、ゲームブックファンにとっては
重要な作品である、という認識でいいと思う。
で、実際にやってみて、「なるほど、これは名作だ」と素直に賞賛。
ダンジョンRPGのいいところを凝縮したようなつくりになっている。
たとえば、「世界樹の迷宮」のダンジョン探索が楽しかった人なら、
間違いなく楽しめるだろう。
「自力でのマッピング」を前提にしたゲーム性は、かなり面白い。
塔の1Fあたりの大きさは8×8のフィールドからなり、
カベは必ずフィールドの間にある、といった
基本的なルールは提示されるのだが、
たとえば、ドアがカベから何ブロックの位置にあるのか、
とかいった情報が完全に文章に書かれているわけではない。
文章の描写から外形を推測し、あるいは、パラグラフごとの
情報をつなぎあわせて、塔の地図を作っていくのは、
まるでジグソーパズルを組み立てていくような楽しさがある。
ゲーム性の本質は、
「全体像を推測しつつ、情報をあつめ、構築し、最善のルートを探る」
というシロモノだが、
各パラグラフでの情報の出し方の加減がすばらしい。
あちこちで、「ちょっとだけピースが足らない」という状態になり、
判断と決断を強いられる。
その緊張感と、構造がわかったときの「解き明かした」感がたまらない。
マッピングするタイプのゲームに抵抗がないなら、これは絶対に面白い。
一方で、理不尽なデストラップがあったり、最初のパラメータダイスで
低い目を振るとどうにもならなかったりするあたり(笑)、ちょっとアレだが、
まあ、ゲームブックとはこういうものだ、という気もするからいいのか。
とりあえず、二巻までは購入済み。
現在、12Fまでクリアしたところだ。
一冊1000円だが、数日かけないと終わりそうにない。
とてつもなくコストパフォーマンスのいい遊びだなあ、これ……(笑)
そういうわけで、そういうのに抵抗がなく、
マッピング遊びや、次々と個性的なイベントが現れるタイプのダンジョンに
心ひかれる方はぜひ。
3巻無事でるといいなあ……。