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リンク先、前半は完全に同意しつつ、後半にクビをかしげる。

「操作」。これが進化してないなんてこと、ありますかね?


わたしは、職業柄、結構昔のゲームもやるんですけど、

数年単位で昔のゲームをやって、一番とまどうのが「操作」の面なんですよね。

ゲーム性とかは、昔のゲームのほうがすぐれているものも多いし、

グラフィックも、美麗さはともかく、味とか表現なんかは昔のゲームでも

すげえのは多い。


でも、操作感や、ユーザーインターフェイス。


これだけは、どうがんばっても最近のゲームのほうがいい、ってのが感じる部分なんですよね。

いや、ゲームの複雑化からそうなっていないゲームもありますが、

同系のゲームを比較したとき、どーしても差が出てしまう部分だと思います。

私の認識では、こんな感じです。



ファミコン、スーパーファミコン時期は、

操作やインターフェイスに関する認識がみんなバラバラ。

だから、ゲームによって使うボタンがぜんぜん違っていたり、操作ガイドがなかったり。


例えば、SFCのシムシティは、決定ボタンが「B」。

FCのチャレンジャーは、ジャンプと攻撃が普通と逆。

RPGでメニューを出すボタンも、ゲームによってまちまち。

メニューを選んでも音の出ないインターフェイスまであったり。

インターフェイスへの「配慮のなさ」はまさに混沌レベルです。


で、これが、PS、SS、64の台から、急速に統一され始める。

画面上下に操作ガイドやヘルプが出るようになり、突飛な操作は少なくなる。

スタンダードヒットが出ると、操作面ではそれを追従しつつ、別のゲーム性をつくろうとする。

バイオハザードなど、一部にわかりにくいものは出ても、それがヒットすると、

むしろそれにあわせるカタチで周りが変化する。


ただし、この辺の進化は、「ゲーマー向け」の進化であることも挙げておく。

要するに、この方向性っていうのは、

「一本ゲームをやれば、他のものわかる」

「ゲームファンなら、説明書を読まなくてもわかる」という、そういう仕組み。


で、このあとに、DSやWiiによる質的変化がくる。

つまり、「ゲームになじみのない人でもわかりやすい」直感的操作への変遷。

DSやWiiの操作は、ゲームになじみがない人にもわかりやすいけど、

ゲームをやりこんできたひとたちにとっては、面倒でわずらわしいものも多い。

Wiiのメニューポインタをつかってて、「十字キーを使わせろ!」と思ったことない?


要するに、操作性についていうなら、進化してきたのはここ10年。

で、その10年で足りなかった方向を示したのが、DSやWii。

グラフィックの面にたとえるなら、DSやWiiこそがムービーの登場で、

「進歩しなかった項目」にUIや操作系を挙げるのは、妥当とは思えない。



ざっと流れをまとめれば、

1.ゲーム黎明期、「新しいことを模索」した結果、操作がバラバラでわかりにくくなっていた。 (混乱期)

2.ゲームの複雑化にそなえ、ここ10年で操作の統一や一本化、ルール化が行われた。 (統一期)

3.さらにゲームに親しみのない人を取り込もうと、新たな仕組み(DS,Wii)が現れた。 (革命期?)

という感じ。


こと操作に関する限り、研究や改善は、「新たな手法の模索」よりも、

扱いやすさのための「統一」「追従」にあった、と私は思うんですよ。

ハッキリと現れない部分ではあるけど、とにかく動いていた分野ではあると思います。