ジブリ「ゲド戦記」鑑賞。
感想としては、
「親父と比べるのは可哀想。
とはいえ、次世代への期待を抱かせる内容ではない。
ジブリでなければ通常レベル、というみかたもできるが、
酷評したくなる気持ちの方が強い」
というところ。
見たときは、「世間で言われているほどひどくはないんじゃないか?」とも
思ったのだが、思い返して文章でまとめてみると、
批判のポイントばかりが出てくるのも事実。
そして、まとめてるうちに、どんどんムカついてくる。
「心に残ったいいシーン」もたいしてない。
映画を見直してから、Yahooのユーザーレビューをみるとね。
これがもう「ああ、その通りだなあ」としか言えないんですよね。
http://moviessearch.yahoo.co.jp/userreview/tymv/id324031/
まあ、素人目にも、
「ここに別のシーンが必要なんじゃないの?
なんで誰も指摘しなかったの?」
といいたくなるような構成になっていて、かなり話にならないレベル。
いや、いいところがないわけじゃないんですよ。
私的には、アレンの心の葛藤やその表現なんかは、よく映りましたし。
でも、圧倒的に、悪いところが目につく。
特に、思い返すと、ひどいところばかりが思い出されますね……。
まあ、書こうと思ったことも、
だいたい上のレビューに書かれてしまっているので、
あまり詳しく書くのはやめます。
……どーしても、書かずにはいられない部分だけ、あげておきます。
ネタバレまじりなので、少し行をおきます。
・声優選び、考えなおしてほしい。
菅原文太氏はよかったけど、ヒロインの声があまりにひどい。
主題歌はよかったけど、あのためだけに、と思ってしまう……。
緊迫感のない声、神秘性のカケラもない響き、
あれでどーしてあの役がとれたのかと……。
・「必要なシーン」「入るべきシーン」がいくつも抜けてる。
意図的か、とも思ったけど、どー考えてもおかしい。
ヒロインの心境の変化がものすごいはげしいのに、
その「カギ」となるべきシーンに、そういった描写が一切入らない。
主人公が、ヒロインの嫌悪感を刺激するセリフをはいているのに、
ヒロインがノーリアクションって、どういうこと?
そこ、ぐったりしたままでいいの? だとしたら、その直後のシーンの元気がよすぎねえ?
歌のシーンとラストシーンをつなぐ演出は?
まったくなし? いや、直後の和解ともつながってなくない?
・最後の戦闘の、「あの表現」の意図はいったい?
あの、今までのジブリからは考えられない表現は、何のためなの?
残酷表現をしておいて、1シーン後には、
なんの意味もなく、元にもどってしまう。
やる意味ないじゃん……。
「あえて」そういう表現をするからには、それだけの理由をつけてよ……。
・全体的に薄っぺら。
「ハウル」も私にはよくわからなかった話だけど、それでも、
「もう一度見れば違うものが見えるかも」という期待はあった。
それすらない。もう一回見る気もしない。
これを、「ひどすぎる」と思う方、ぜひその目でご確認ください。
わたしは、Yahooの評価をみて、「ちと酷評すぎないかね」と思いながら見ました。
見てるうちは「そんなひどくもないじゃん?」と思いました。
思い返すうち「……いや、やっぱダメだろ」と思いました。
結果、この評価です。
初監督作品としては、十分かもしれませんが、
未来を感じさせるほどワクワクさせる内容ではなかったと思います。
原作がそういう話なのかもしれませんが、
だとしたら、原作選びから間違ってるんじゃないかな。
一本目の打ち上げ花火に選ぶ作品じゃなかった、ってことじゃない?