ゲームデザインの勉強とは、何をすればいいのか。
こんなことを、最近よく考えるようになりました。
世間一般を見ると、この問題には、
映画を見ろだの、人生観を広げろだの、本を読めだの、
そういう答えが一般的であるように思われます。
この辺は、クリエイティブなメディアの学習において、
一般的に提示される答えでしょう。
「マンガ家になるにはどうすればよいか」とか、
「小説家になるには……」「映画監督になるには……」といった、
そういう雲をつかむような目標に対する答えとして、
よく使われる解答だと思います。
ええ、そういった職業に求められる「感性」については、
これで正解だと私も思います。
強いていうなら、「人と違うことをやるようにする」ことですかね。
デザインの感性っていうのは、よくも悪くも「人」がでますから。
ゲームデザインも、例外にあらず。
ただ、その上で、考えておきたいことは、
デザインは「感性」だけじゃできねーよ、って話です。
たとえば、マンガならコマ割り、デッサン、いろいろな表現技法。
小説にも映画にも、当然ありますわな。
「技術」って言い方をすると、なんかプログラム側の能力を連想しちゃいますけど、
デザイナー側にも、こういう技術は求められるんですよね。
ところが、これについて研究している人っていうのは、なかなかいない。
この辺、業界内に入っても、
この方面でのレベルが不足してるひと、多くみかけます。
たとえば、こういう話です。
「アクションゲームを作る際、自分のHPは数字で表示すべきか、ゲージで表示すべきか」
「なぜ、RPGにはHPをゲージで出しているものと、そうでないものがあるのか」
「DQでHPゲージが出ていないのはなぜか? なぜ、出さなくていいのか?」
上にあげたのは、ゲームデザインをする上で、
「そういう技法が、ユーザーにどうとらえられるか」への知識です。
……これらの問題は、実際に、で
きたゲームをプレイすれば、結構気がつけるものです。
アクションゲームで、HPが数字で表示されたら、かなり厳しいことになります。
やってみれば、たぶん、みんなわかります。
でも、やる前に、「それじゃだめだ」と気づける力、
「なら、こんな手法はどうだ?」と提案出来る力、
これが、ゲームデザインの「技術」であると、私は思っています。
あるていどゲームをやってると、
技術力が気づかずついている場合があるので、気づかれにくいですが……。
ゲームデザインの力には、
「感性」と「技術」の2つがあると私は思います。
「技術」の磨き方は、ゲームや、インターフェイスってものに対して、
真摯に向き合うしかないと、私は思っています。
「感性」は人それぞれですけど、「技術」を磨くには、
実際にゲームに触れるしかないと、私は思います。
……上の問題、答えられます?