映画「デスノート(前編)」を鑑賞。


私がよく参考にするところの、「超映画批評 」さんが、
25点という低得点をつけていただけに、不安だったが、
そこまで評価低くしなくていいんじゃないかなあ、という感じ。
いや、書かれていることは至極ごもっとも。
なにせ、ここに感想を書こうと思ってまとめて、
そのあと、上のリンク先を読み返したら、
批判のポイントはほとんど同じだったから(笑)。


ただ、思ったのは、「原作未読の視聴者」のことを考えなければ、
これは結構面白いんじゃないの? というところ。


原作を読んだひとは、彼らがすさまじい心理戦を
やっていることも知っているし、
Lのすさまじい推理力も知っている。

その上で、「この話を、この登場人物で再構成したらこうなりましたよ」
というのを見せている、と見ると、なかなか面白いんじゃないかなあ、と。

「あ、ここをこう変えてきたか!」とか、
「原作のあのシーンが、こんな風になったのかあ」とか、ね。


そういう見方をする分には、要所要所にある改変部分がむしろ楽しみで、
わたしは最初から最後までずっと楽しんでみることができた。

原作未読だったら、やっぱり、話の本質はわからなかったと思うけどね。


ただ、
「原作に忠実にもってきて、この尺で、
 原作未読のひとにあの面白さが伝わるように作る」
っていうのは、結局どうやってもムリだと思うし、
原作未読のひと、っていうのは、話のさわりや、男優に惹かれてくるんだろうし、
これは「こういうもの」っていうことでいいんじゃないかなあ、と私は思った。


まあ、原作既読であるところの私としては、違い探しと、
その展開に関して原作ルールにのっとって考えるだけで、
きっちり上映時間楽しめたし、そういう見方ができるなら面白いですよ、と。


俳優への不満などは、リンク先とまったく同じなので、ここでは割愛。


以下余談。

男優が男優だけに、女性の観客が非常に多かった。
それはそれでかまわないのだが、映画館を出るとき、偶然か、
一種異様な状態になっていた。
前後にいた女性2グループが、いずれも、
「デスノートが手元にあったら誰を殺すか」を話していたのだ。
「あいつと、あいつと……」と名前をあげて、両グループとも大笑い。
映画の内容よりなにより、こっちにゾッとしましたよ、私は。